未来・第438号


            未来第438号目次(2026年5月15日発行)

 1面  改憲発議狙う高市政権打倒
     戦争下の副首都=大阪都構想粉砕

 2面  何のために国家情報局を創設するのか
     4月25日 新たな共闘が都内で集会

     5・3憲法集会 各地で高揚 

 3面  投稿
     中之島メーデーに参加して
     東大阪地域ユニオン執行委員長 米村泰輔

     メーデー尼崎に80人

 4面  4・26木戸衛一講演会
     問われる左派の新しい社会モデル

 5面  記者日記
     此花区タウンミーティングに参加
     『人民新聞』2026年4月12日
     かわすみ かずみ

     「展望」第33号紹介
     田島論文(73年発表)の問題性を批判
     現代の女性解放論を縦横に論じる
     岡田論文

 6面  4・23大分地裁判決を弾劾
     JR駅無人化反対訴訟

    〈昭和100年〉を撃つ!(最終回)
     一人の人間としての総括をこそ

     投稿
     『パラレル』(半田 滋著)から
     憲法から離れる安保政策
     作品社2025年刊

 7面  大阪市会議長様
     都構想に関する陳情書

     辺野古ブルーアクション 新宿で恒例の街宣

     映画評
     『済州島 四・三事件 ハラン』
     (監督: ハ・ミョンミ 2025年 韓国)

 8面  祝園にも舞鶴にもミサイルはいらない
     5・31舞鶴軍港包囲のヒューマンチェーンへ

     『未来』紙代値上げのお知らせ

           

改憲発議狙う高市政権打倒
戦争下の副首都=大阪都構想粉砕

現場からの報告


「都構想・法定協」設置異議あり 5・12市民の集いに122人 (大阪市)

3度目の都構想を許すな

都構想の住民投票は2015年と2020年、2回もおこなわれ、いずれの住民投票でも都構想は否決された。2度も示された大阪市民の民意の前に吉村知事は涙を浮かべ、テレビカメラの前で「もう都構想には再挑戦しません」と表明した。この場面はテレビで報道され、多くの大阪市民、大阪府民、全国の人が見た。
維新代表でもある吉村知事は昨年、自民と連立を組み与党入りした。吉村はこれを、チャンスとして3度目の都構想を強行しようとしている。大阪府知事・大阪市長を経験した維新の橋下徹・松井一郎は「吉村は何を考えているのだ」として3度目の都構想に猛反対している。民意にしたがうのが、知事の本来のあり方である。民意を踏みにじり否定する吉村とそれにしたがう維新は打倒あるのみである。

改憲阻止闘争としての都構想反対闘争

高市政権は国会で多数になったことをもって、自分の任期中に国会で改憲発議をし、さらに国民投票をおこない、改憲を強行すると公言しているが、大阪での改憲阻止闘争の最初の闘いは都構想をめぐる闘いである。3度目の都構想なるものを打ち破れば、維新を凋落させ、打倒し、改憲にむかっての敵支配階級の攻撃を押し返していく闘いの先頭に大阪が立つことができる。こういう位置づけで私たちは都構想との闘いを構想している。

破綻するタウンミーティング

維新は大阪24区全部で都構想の説明会であるタウンミーティングをおこなうと発表してきた。我々は、大阪24区全部のタウンミーティングにカウンター行動をおこなってきた。タウンミーティングは、多いときは1日に5カ所もおこなわれた。我々は手分けし、フル稼働してカウンターをおこなった。午前中のタウンミーティングにカウンターをおこない、昼からは毎週おこなっている難波でのガザ連帯のスタンディングをおこない、引き続いて夕方には次のタウンミーティングの会場でカウンター行動をおこなうという離れわざもおこなって全部のタウンミーティングにカウンターをおこなった。ほんとうによく体が続いたと思う。なんとしても3度目の都構想を阻止し、維新を打倒し、高市の改憲攻撃をうちやぶろうということで必死だったのだ。

城東区

維新は最初の説明のところだけマスコミを入れたが、質疑に入るとマスコミを排除した。タウンミーティングの会場に入った人は、外でカウンターの街宣をしている私たちに中の様子を教えてくれた。その人によると、あきれたことに、このタウンミーティングは都構想の設計図を作るべきかどうかを聞く会合であって、都構想のメリットもデメリットも今はいえないというのだ。隣にいた女性が「設計図がないのに判断なんかできない。二度も住民投票をしているのにこれでは税金の無駄使いだ」と声を荒げていた。さらに周囲では「中身ができていないのに、やってよいかと聞かれても、答えられるはずがない。誰が聞いても無理ですよ。だから、まわりでは笑っていた」とのことである。

浪速区

会場から出てきた別の人は私たちに怒りをぶちまけた。4月5日の城東区でのタウンミーティングの説明では「大阪市を廃止する」という言葉がきちんと入っていたのに、4月8日の浪速区民センターでの維新の説明では「大阪市を廃止する」という言葉そのものが完全に消されていたというのだ。
「都構想の本質は『大阪市の廃止』なのに、『大阪市の廃止』という核心を説明から消すのはどういうことか、許せない!」とその人は激しく怒っていた。さらに、「質問しようと手をあげたが質問さえさせてくれなかった。ひどい」とタウンミーティングを批判していた。

東成区

東成区では車椅子の障害者が質問した。「私は大阪市の福祉で生きている。都構想が実現したら、私の生活はどうなるのか」。「わかりません」と答える維新の議員に対し、車椅子の障害者は「くだらん!」と弾劾した。車椅子を押していたヘルパーも「くだらん」「こんな都構想、やめろ!」「都構想反対」と弾劾して出て行った。

旭区

旭区は前回の住民投票では賛成が多かった区である。しかし、会場から出てくる人たちは外で都構想反対の街宣をしている私たちに口々に「3回もなんでやるのか」「こんな都構想は反対だ」と訴えてきた。賛成区だった旭区でも、吉村のやり方に対する批判が増えていることがわかった。

都構想強行の吉村

タウンミーティングは我々のカウンターによってずたずたにされたが、だからこそ、吉村は都構想を強行しようとしている。都構想の「設計図」をつくる法定協議会の設置を強行するために、5月27日の本会議で維新は法定協議会の設置を強行採決するともいわれている。この日、大阪市役所をとりかこむ大抗議行動が企画されている。

副首都構想からめる吉村

2度の住民投票で敗北している吉村は、大阪市以外の堺市や東大阪市などの住民まで巻き込もうとしている。都構想とはまったく別ものである副首都構想なるものをからめようとしているのだ。
吉村は、副首都を設置するための法律案を今国会で成立させようと画策しているが、自民党は維新の思い通りにさせるわけにはいかないとして、大阪市を廃止しなくても周辺の自治体が連携して合意すれば副首都になれるように法案の骨子をつくっている。
維新に次ぐ第2会派である公明党大阪市議団は5月8日、報道陣に「維新の党利党略に加担するつもりはない」と表明し、第3会派である自民党大阪市議団も「大阪市の解体を含む議案には反対する」と表明している。また維新の大阪市議団の竹下幹事長までが「大阪市を廃止する都構想は大阪市民が決めるべきであり、大阪市民以外の府民に拡大することは反対だ」と表明するに至っている。

5月12日集会の成功と維新打倒の大運動

大阪の国労会館でおこなわれた都構想に反対する集会は122人の大結集となった。 用意した椅子では間に合わず、会場の後ろや周囲に新たに椅子を出す盛況となった。会場は都構想を打ち破るための熱気にあふれるものになった。この闘いは、大阪の労働者階級を底の底から組織していくことへの挑戦だ。これは当然、高市の改憲攻撃を根本からうちやぶる闘いでもある。
5月12日の集会では次のような行動方針が提起された。
@ 宣伝チラシを20万枚〜60万枚印刷し、街頭宣伝、チラシ配りを無数にひろげる。
A 街宣カーを大阪市内と大阪府内に回す。
B X、SNSをフル活用する。
C 今秋には数千人規模の「御堂筋パレード」を企画する。

都構想うちやぶり維新を打倒しよう

維新を打倒する闘いはこうして始まった。吉村の独裁的やり方に維新の中にも動揺が生まれている。労働者階級の底の底からの決起をつくりだしていこう。我々の宣伝のあり方も、みずから変革しながら、腰を落として維新打倒へと前進していこう。(川本三郎)

2面

何のために国家情報局を創設するのか
4月25日 新たな共闘が都内で集会

4月25日、都内で「国家情報局創設に反対する4・25集会」がひらかれ、衆院での国家情報局法案通過の後だったが数十人の労働者・市民が集まった。主催は、〈戦争・治安・改憲NO!総行動〉など。 主催者を代表して、練馬駐屯地などへの抗議行動を取り組んできた池田五律さんが「国家情報会議」が他国や日本国内の民衆側に対するスパイをおこなうものであることや、「防災庁」設置が国民が戦災に遭うことを前提とした住民の統制のためであること等を訴えた。
「なんのために国家情報局を創設するのか? 〜諜報活動の現在」と題して「としまる」さんが講演。富山大名誉教授としまるさんは、明治期のジャーナリスト・宮武外骨の「廃姓論」にならって家の名前を放棄している。 以下、講演概要を紹介する。

としまるさん講演の概要

「サイバースパイとサイバー攻撃は不可分。セキュリティを突破すること自体が攻撃。長期にわたり標的のシステムに潜伏する技術が必須。サイバー領域だけでは完結せず、実空間での武力行使と連動する。今年1月の小泉防衛相訪米時にデータ解析・ソフトウェア開発企業のパランティア・テクノロジーズ等を訪問している(※サイバー戦争で民間企業と密接に連携するということ)。ロシアはウクライナ侵略の一環としてウクライナ、欧州の人々を標的としてソーシャルメディアを用いた情報戦(偽情報を流す)を展開している。
Meta、X、YouTubeといった主要なソーシャルメディア企業はこうしたロシアのキャンペーンの到達範囲を制限するための措置を講じた。Meta(Facebook、Instagram等の親会社)の場合、ウクライナ戦争に関するコンテンツの管理に特化した特別対策センターを設立。RTなどのロシア国営メディアによるウクライナや欧州での配信を遮断、これらのアカウントをロシアメディアであることを明示、投稿のファクトチェックの厳格化、投稿が禁止されない場合でもコンテンツの収益化能力を制限。
他方で『通常であれば当社のルールに違反する政治的表現を一時的に容認』した。このようなプラットフォームによるロシアへの規制措置はガザへのイスラエルのジェノサイドではガザ、パレスチナ人に対して行使されたもの。
権力は我々の動静をインターネットの仕組みを使ってスマホ・PCを通して監視する。自分達の工夫で監視を阻止することは可能。パスワードは同じものを使いまわさない、誕生日や連番など類推しやすいものは避ける。管理が難しければBitwarden、KeepassXCといったソフトウェアで管理できる。
サードパーティ(ネットの画面上に出てくる広告主)のCookieは全て不許可にする、検索エンジンはGoogle(※個人情報収集で有名)ではなくDuckDuckGo、ecosia、Satarpage、といったものにする。インターネットブラウザはGoogle ChromeやMicrosoft EdgeではなくFirefox、Brave、Vivaldi、Librewolf、Torといったプライバシー重視のものにする。スマホ利用時はパスワード入力必須にして、設定で位置情報オフ、住所録にアクセスを許可しているアプリを制限、カメラにはレンズカバーをつけて使う時だけ外す。ブラウザはプライバシー重視のものに変更。使わないアプリや不明なアプリは削除する」

5・30デモへ

最後に主催者や発言者から5月2日、午後0時15分からの「『国家情報会議設置法案』の成立許すな! 高市政権ブッ飛ばせ!!」と題する新宿駅南口街宣・リレートーク(※毎月恒例の辺野古ブルーアクション直後)への参加、5月30日におこなわれる「戦争反対!高市政権をぶっとばせ! 5・30デモ」(15時30分、新宿旧アルタ前集合、主催・連絡先は今回の集会と同じ)への結集が呼び掛けられた。

5・3憲法集会 各地で高揚

東京では有明防災公園に5万人
大阪では扇町公園に4500人
神戸ではみなとのもり公園に前年を上回る6000人

「5・3憲法集会」へ新宿街宣
4月25日 新宿駅東南口

4月25日午後、東京・新宿駅東南口で「『つながろう 憲法いかして平和な世界を!2026憲法大集会』4・25街頭宣伝」と題してステージを設けて街頭アピールがおこなわれ、多くの労働者、市民が参加し、東南口階段下の広場を埋め尽くした。主催は、平和といのちと人権を!5・3憲法集会実行委員会。
1時間にわたって諸団体から、5月3日の有明防災公園での集会への結集への訴えと高市政権の武器輸出解禁閣議決定、トランプのイラン侵略等々への批判がおこなわれた。
「憲法を守れば平和が守れるというのが『(思考が)お花畑だ』などと言われるが、軍備増強で平和が守れるなどと考える方こそ『お花畑』。米国は日本を守ってくれない」
などの訴えが街頭を完全に制圧した。

野党共闘 5党派が共同宣言

野党5党代表がアピール(5月3日 神戸市)

兵庫県憲法集会は前年を上回る6000人の結集となったが野党国会議員はゼロ。雨天でデモも中止となったが、15時半より元町駅前で野党5党の共同街宣。れいわ・長谷川、みどり・丸尾、新社会・粟原、社民・大椿、共産・練木の議員・元議員らが憲法改悪阻止などを力強くアピールした。

3面

投稿
中之島メーデーに参加して
東大阪地域ユニオン執行委員長 米村泰輔

5月1日、大阪市内の中之島公園剣先広場で「生きるために、今、私たちは立ち上がる」というスローガンを掲げて第97回中之島メーデーが開催された。

中之島剣崎公園ひろばに450人(5月1日 大阪)
大椿ゆうこさんらが連帯のあいさつ

集会前のビラまき行動

私たちは、集会開始1時間以上前からメーデー会場につながる「ばらのき橋」で「大阪をこわす都構想反対!」「We Stand With Gaza!」(私たちはガザと共に立つ!)と大書した横断幕を掲げ、都構想反対を訴えるビラまきをおこなった。
維新の吉村大阪府知事は住民投票で都構想が2度にわたって否決されたとき、涙目になりながら「もう二度と都構想には挑戦しません」と表明した。しかし、吉村知事は連立政権に入ったとたん、3度目の都構想を強行しようとして4月5日の城東区民センターを皮切りに大阪24区全部でタウンミーティングと称する都構想を強行するための説明会をおこなってきた。
高市政権は自分の任期中に国会での改憲発議、さらに国民投票をおこなって改憲を強行すると公言しているが、大阪での改憲阻止闘争の最初の試金石は都構想をめぐる闘いである。3度目の都構想なるものを打ち破れば、維新を凋落させ、改憲にむかっての敵支配階級の攻撃を押し返していく闘いの先頭に大阪が立つことができる。こういう位置づけで私たちは、維新が計画する全部のタウンミーティング会場にカウンター行動をおこなってきた。残るは5月7日に予定されている都島区でのタウンミーティングである。これに総力でカウンター行動をおこなうことを私たちは訴えた。用意した4百枚のビラはたちまちなくなった。
今、イスラエルはガザの水道を意識的に止め、ガザ住民へのジェノサイド攻撃を開始している。ガザには広島型原爆の4倍から5倍に相当する爆弾が投下され、水道施設の9割以上が破壊されている。食糧がないはずのガザには、しかし、今、巨大化したネズミや、寄生虫、種々の病原菌が大量発生していると報告されている。これから猛暑が到来することを考えるとき、洗濯もできず、風呂にも入れず、不衛生きわまりない状況が強制されているなかで、水道を止めるということは水を「武器」にして、ガザの住民へのジェノサイドを強行することだ。イスラエルは「水がほしければガザから出て行け」という攻撃をかけているのだ。しかし、ガザの人たちはイスラエルに土地は渡さないとして耐え抜いている。これらの闘いはまさしく、第97回メーデーのスローガン「生きるために、今、私たちは立ち上がる」闘いなのだ。

争議団アピールについて

今回の争議団アピールでもっとも注目したのは教育合同の「地公法58条は違憲だ」として「非正規」公務員の労組法上の権利を求めてたちあがっている闘いである。一般職公務員を労働組合法の適用から除外して、団結権を否定する地公法58条を憲法違反として闘うという闘いである。
今、多くの教育現場や市役所等に行くと、1年契約等の「会計年度任用職員」という名前のぼう大な「非正規」公務員が生まれてきている。これは、国と資本が意識的につくりだしてきたものである。そして今、これらの「非正規」公務員は「使い捨て」にされ、労働者としての生存権があくどく否定されている。ここに焦点を当てて闘うというのはきわめて勇気がいる闘いである。こういう闘いと私たちは連帯して闘っていきたいと思う。

第97回メーデーアピールの重要性

アピールは二つの敵と闘うことを提起している。一つは「外なる敵」としての資本・権力である。もう一つは、「内なる敵」、すなわち、自分自身との闘いであることを提起している。
アピールは問いかける。「先進国のなかで唯一、賃金の上がらない国、それが日本です」「ではなぜ、日本では賃金が上がらないのでしょうか」「それは、労働組合が闘わないからです」と問題をえぐりだしている。
アピールはさらに根本的な原因として「労働組合に結集する私たち自身の『闘う気概』は十分なのでしょうか」「それを問うべきです」と私たち自身の主体そのものに切り込んでいる。「改憲・戦争の危機が刻一刻と迫って」きている中で、「この危機的な状況を変えることができるのは、労働者の闘い以外にありません。今、立ち上がるべきは私たち労働組合なのです」と結んでいる。
アピールは最後に「自らを変える闘いに全力を尽くす」「自らの手で、この生きづらい日本社会を変える」「そして、闘いの中で世界の労働者とつながる」ことを決意するとしている。

メーデーアピールを受けて考えること

今、解雇撤回闘争をおこなったら、その闘う当該を処分するような労働組合までが生まれてきている。労働組合がこういう状況では敵階級に勝てるはずがない。
私たち東大阪地域ユニオンは、階級的原則を貫き、改憲攻撃を打ち破るために都構想反対闘争をやりぬき、トランプとネタニヤフによるイラン攻撃、ガザ・パレスチナ民衆に対するジェノサイド攻撃を許さない闘いに立ち上がり、生きるために立ち上がる「非正規」労働者、さらには生活保護利用者とも連帯して闘っていく。

メーデー尼崎に80人

メーデー尼崎は阪神出屋敷駅前で(5月1日 尼崎市)

メーデー尼崎は、尼崎地区労などで構成する実行委主催で、5月1日午後6時半から阪神出屋敷駅北の広場で80人の参加でおこなわれた。主催者を代表して酒井浩二さん(尼崎地区労議長)は、トランプが世界に戦争をまき散らす中、日本の労働者のおかれている位置は厳しいが、地域から団結を固め闘っていこうと訴えた。つづいて森博行弁護士が裁量労働制という労働法制改悪との闘いについて訴えた。闘いの報告として、関西合同労組と武庫川ユニオンが同一資本下にある職場で共闘を進め、数千円の賃上げを勝ち取ったとの報告を関西合同労組佐々木委員長がした。また尼崎市内にある関西生コン支部の職場からは、資本による職場からの排除との激しい闘争報告が。連帯挨拶は衆議院選後も尼崎で活動する長谷川ういこさん(れいわ新選組政策委員)が、ロスジェネ世代として共に闘うとの決意を述べた。
「団結頑張ろう」をおこなったのち、国道2号線を東へ阪神尼崎までのデモ行進をした。

(闘争案内) 米軍Xバンドレーダー基地撤去!5・24京丹後現地集会
とき:5月24日(日)午後1時  
ところ:米軍Xバンドレーダー基地・ゲート前
主催:米軍Xバンドレーダー基地反対・近畿連絡会
※京都発バス:午前8時30分、JR京都駅八条口アバンティ前集合

動乱の時代をどう生きるか?〜戦争の歴史から考える〜
講師:山ア雅弘さん(戦史・紛争史研究家)
とき:5月24日(日)午後2時〜4時半
ところ:芦屋市民センター401
主催:芦屋「九条の会」

森友事件は未解決だ!怒りのデモ
とき:5月25日(月)午後6時 ※デモ出発午後6時40分
ところ:大阪城公園(大阪府庁向かい側)
主催:「森友学園疑獄」を許すな!実行委員会

国相手の大飯原発3、4号機設置変更許可取り消し裁判・控訴審判決
とき:5月28日(木)午後2時 
ところ:大阪高裁202大法廷

戦争反対!高市政権をぶっとばせ!5・30デモ
とき:5月30日(土)午後3時半 ※デモ出発午後4時半 
ところ:新宿駅東口広場(旧アルタ前)
主催:戦争・治安・改憲NO!総行動実行委員会+α

福島原発事故から15年 訴訟と市民運動の現状と課題〜大津地裁判決や311子ども甲状腺がん裁判に関わって〜
講師:井戸謙一弁護士
とき:5月30日(土)午後2時〜4時15分 
ところ:神照まちづくりセンター会議室A・B
主催:原発からいのちとびわ湖を守る湖北連絡会(湖北原発ゼロの会)

Peace Action in 舞鶴〜トマホークミサイルは必要ですか?〜
◇ヒューマン・チェーン 午前11時半スタート(会場:自衛隊舞鶴基地周辺)
◇トマホークミサイル配備反対集会 午後1時 
開会→舞鶴市総合文化会館ホール/舞鶴前島みなと公園
と き:5月31日(日) 午後1時  
主催:5・31Peace Action in 舞鶴実行委員会



4面

4・26木戸衛一講演会
問われる左派の新しい社会モデル

4月26日、「高市一強といかに闘うか〜ドイツ・欧米の左派の闘いから学ぶ」集会が、大阪市内でひらかれ、百人が参加した。主催は、同集会実行委員会。
木戸衛一さん(大阪大学招へい教授)が、「変容する欧州・ドイツと左翼の闘い」とのテーマで講演した(写真左)
木戸さんは、@グローバル資本主義が崩壊し、世界は戦争につき進んでいること、A極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」と左翼党をめぐるドイツの階級情勢、B高市政権を打倒する闘いの展望を語った。木戸さんの講演は、高市政権と闘う活動家にとっていろいろな示唆に富んでおり、学ぶところが多かった。
木戸さんの講演後、2つの市民団体、イスラエルのガザ攻撃に抗議する〈OSAKA木曜スタンディング〉〈南西諸島への自衛隊配備に反対する大阪の会〉が、闘いのアピールをした。
ドイツ左翼党の闘いを大いに学んで、日本においても左翼運動を活性化させていこう。人民の力で、高市政権を打倒しよう。

木戸衛一さん講演要旨

グローバル資本主義の衰退

今日、グローバル資本主義は貧富の格差を拡大しており、労働者の貧困が深刻化している。富裕層は自分たちのことしか考えておらず、かれらは「人間の価値には上下があって、強いものが勝てばよい」と思っている。経済的弱者は、集団的ナルシシズムにおちいり、これが排外主義をひきおこしている。
資本主義は、経済的に力のあるものが勝ちほこり、競争で勝ったものが報われる社会だ。男性原理で成り立つ社会だから、戦争をつくりだす。反戦運動は、フェミニズムの思想から学ぶべきではないか。
世界で、民主主義が形骸化している。V-Dem研究所「民主主義レポート」において、日本は世界で24位、米国は51位なのだ。トランプ政権は世界で戦争を引きおこしている。今年1月3日、米軍がベネズエラに侵攻し、マドゥロ大統領を拘束して、米国に連れ去った。2月28日、米国とイスラエルはイランを侵略した。このなかで、トランプは個人的に14億ドルもカネを稼いでいる。
世界は戦争の時代をむかえている。米国・中国・ロシアの3国で、世界を軍事的に支配している。この3国で、世界の軍事費の54%をしめている。こうして、軍拡競争がどんどんエスカレートしている(「安全保障のジレンマ」)。この軍拡競争が戦争を引き起こす。

日本の軍国主義化

2012年12月、第2次安倍晋三政権が成立した。ここで「2012年体制」がつくられていった。安倍政権は戦争態勢の構築を「積極的平和主義」と、言葉を言い換え、14年に集団的自衛権行使を容認し、15年に安保関連法(戦争法)を成立させた。日本政府は、「積極的平和主義」を「pro-active contribution to peace」と英訳しており、これは「平和のために先制攻撃をする」という意味だ。
2021年12月1日、台湾シンクタンク主催のシンポジウムにおけるオンライン講演で、安倍は「台湾有事は日本有事」と述べている。安倍政権は中国との戦争を構え、これを準備した。
こうして、2022年12月に岸田文雄首相(当時)は専守防衛をすてさり、敵基地攻撃に踏み切った。26年3月、長射程ミサイルが熊本市の健軍駐屯地に配備された。
高市早苗首相は安倍を尊敬しており、安倍路線を継承している。高市は軍事費をさらに増やしている。3月19日、ホワイトハウスでおこなわれた日米首脳会談で、高市はトランプにたいして「世界中に平和と繁栄をもたらせられるのは、トランプだけ」ともちあげた。このように、高市は心底からの「軍国少女」で、ほんとうに戦争をやりたい。

ドイツの政治状況

2025年5月に、メルツ政権が発足した。今日、ドイツは格差社会になっており、10%の最富裕層が総資産の67%を占有している。経済は低迷しており、労働者階級の貧困が深刻になっている。
この間、ドイツは軍事費を増やしている。軍事予算は562億ドル(22年)だったのが、885億ドル(24年)になった。ウクライナ支援をおこなっている。25年5月に、連邦軍をリトアニアに常駐させた。昨年12月に、新しい兵役法が成立して、徴兵制が復活した(17年7月から中断していた)。これにたいして、若者は徴兵制に反対している。徴兵制反対学校ストがおこなわれた。昨年12月、80カ所以上の都市部で、4万人以上の若者がデモに立ちあがっている。
いっぽうで、極右の〈ドイツのための選択肢(AfD)〉が勢力を延ばしている。AfD支持者は、旧・東ドイツ地域で圧倒的に多い。これは経済格差が影響している。1989年、東ドイツは西ドイツに吸収合併された。当時、東西の経済的格差がおおきく、東側市民は「2級市民」を体験している。かれらは、現状に不満を持っており、「うさばらし」をしている。この感情が排外主義を引き起こしている。このような感情的な怒りにたいして左翼はどのようにして彼らを獲得できるのか。論理で説得することはむずかしい。
戦後、ドイツはイスラエルに武器を輸出してきた。政府は「ホロコーストへの反省」をとなえて、「イスラエルへの無制限の連帯」を言っている。警察はパレスチナ連帯運動にたいして弾圧をおこなっている。ドイツはナチズムを反省してきたが、かつての植民地主義を不問にしている。ドイツの左翼運動は、ここがネックになっている。
現在、左翼党が頑張っており、都市部を中心にして全国で約4パーセントの支持を得ている。左翼党はいろいろな思想勢力を抱えているが、とりわけ若年層の女性に浸透している。彼らは精力的に戸別訪問をおこない、住民の声を聴こうとしている。こうして、左翼党は、社会的公正、共同性、連帯などに関して、「新しい社会モデル」を打ち出そうとしている。
左翼党は、軍事大国化に断固として反対している。「反ファシズム」をかかげ、右翼には妥協しない。この点では、ぶれない。しかし、内部にイスラエルを支持する勢力も存在している。左翼党の中でも、植民地主義の克服が大きな課題になっている。 このように、極右AfDと左翼党の動きが、政治的に注目されている。今年9月におこなわれるザクセン=アンハルト州議会選挙では、AfDが過半数をとる可能性もある。今秋、ドイツの政治的動向に注目したい。

高市政権といかに闘うか

戦後、支配階級の内部で対米追従と日本独自主義勢力(「大日本帝国」万歳派)が競い合ってきた。ヒロヒトは赤色革命に恐怖していた。天皇ヒロヒトは天皇制を守るために、対米追従派の先頭にたっていた。こうして、ヒロヒトは米国に沖縄を売り渡したのだ(天皇メッセージ)。この戦後の在り方の延長線上に高市政権がある。
戦前日本は、天皇制の「カルト国家」であった。このなかで、近代以降一貫して対外戦争をおこなってきた。現在、高市内閣は皇室典範の改訂をやろうとしている。これは左翼政党に天皇制を認めよ≠ニ「踏み絵」をさせて、天皇制にからめとろうとするものだ。こうして、高市は戦前のような「カルト国家」を造ろうとしている。「スパイ防止法」は外国のスパイを取り締まる法律ではない。国内の戦争反対勢力を取り締まるための法律だ。
こうして戦争に進む世界情勢のなかで、高市政権は軍事主義的に立ち回っている。国会(衆議院)は「高市一強」になっており、議会に期待できなくなった。街頭での行動が重要になっている。世界で戦争が起きているなかで、戦争で苦しむ人びとのために何とか手助けしたい≠ニ考え、若者たちが自分の決断で街頭に出ている。
個々の人生・生活が尊重される世の中でありたい。わたしも、このような未来社会をともに作りあげていきたい。

(闘争案内) 宮古島の軍事要塞化と自衛官恫喝事件
報告:清水早子さん(ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会共同代表)
とき:6月5日(金) 午後6時〜8時  
ところ:ローズWAM501・502(茨木市)
呼びかけ:北民連/サポートユニオンwith YOU/南西諸島への自衛隊配備に反対する大阪の会

京大闘争1969
講演:渡辺恭彦(大阪産業大学教員)「京大1969年・以前以後」
上田実(元吉田寮生・元京都大学新聞社)「1960年から1978年までの京都大学の学生自治」
とき:6月6日(土)午後2時〜4時50分
ところ:エルおおさか709号室
主催:10・8山ア博昭プロジェクト関西運営委員会

原発のない明日を!全国集会inおおさか
とき:6月7日(日)午後1時 ※デモ出発 午後2時半
ところ:うつぼ公園(大阪市西区)
主催:老朽原発うごかすな!実行委員会

司法の崩壊止めよう!最高裁共同行動〜人権を守れ!三権分立を守れ! 「6・17判決」を正せ!〜
とき:6月15日(月)午前11時半 プレ集会
正午〜午後1時 リレースピーチとヒューマン・チェーン
ところ:最高裁正門周辺
主催:6・17最高裁共同行動実行委員会2026

第10回人権問題シンポジウム(連帯ユニオン人権部主催)
講師:藤田早苗さん 「武器としての国際人権〜思いやりと人権は別物〜」
とき:6月20日(土)午後6時半〜8時半 
ところ:エルおおさか南館大ホール
主催:連帯ユニオン人権部



5面

記者日記
此花区タウンミーティングに参加
『人民新聞』2026年4月12日
かわすみ かずみ

「大阪市を守ろう!」「都構想絶対反対!」。大きな赤い横断幕を持った人々が会場前で叫ぶ。4月11日、此花区民センターでおこなわれた大阪維新の会のタウンミーティングでの一幕だ。黄緑のジャンパーを着た維新の会の関係者が、時折外の様子を見に出てきている。此花区民センターの職員が、「通行の妨げにならないようにしてください」「ここにものを置かないでください」と、抗議運動の人々に何度か注意する光景もあった。都構想反対のアピールをする中を、参加者はセンター内に入っていく。手製のチラシを受け取る人もいれば、素通りする人もいた。

タウンミーティングには、約80人が参加。半数が此花区民だった。開始前に繰り返しアナウンスが流れ、録音や録画の禁止が伝えられる。報道機関は質疑応答の前に退室するよう促していたが、報道機関はいなかった。初回の城東区のタウンミーティングに比べ、注目度は低かった。しかし、今後カジノ建設が進むこともあり、区民にとっては重要なものだった。

東淀川タウンミーティングでの抗議行動(4月22日 大阪市)
タウンミーティングの流れは、@各議員からの市政報告(30分)、Aタウンミーティングの説明、B意見交換(30分)※質問は1人1分以内、Cアンケートの説明、Dプレミア厶付き商品券の説明、とのことだった。

横山英幸大阪市長からのビデオメッセージでは、「『借金まみれの大阪』について改革を進め」と発言があった。これは繰り返し維新の会全体で発信しているが、維新市政になる前の大阪市が黒字だったことは複数のジャーナリストが証明している。万博によって、今後10年は大阪市が赤字転落したことも報道されている。
吉村知事のビデオメッセージでは、市議団と仲が悪いということはないと、各報道機関の報道内容の火消しを真っ先におこなった。
此花区選出の武智博幸議員から市政報告があり、大阪市が税収の増加が続いていることや、万博の成功、うめきた開発など、成長戦略をおこなっていることをアピール。「身を切る改革」として報酬削減や議員定数削減をおこなったことを説明した。また、大阪維新の会のこれまでを振り返るなどに30分を費やした。

意見交換のなかでは賛成の立場から、「各報道が『都構想に反対』などとデマや妨害している。しばき隊など、今回も相当なデマが出てくる。しっかり対策してほしい」という意見が出た。
反対意見では、「大阪市をなくさないでほしい」「副首都構想と都構想を一緒にしなければいいのではないか」「都構想の説明がないので、よくわからない」などの意見が出ていた。

会場にはラミネートされた資料が配られ、赤と青の画用紙が裏表になっていた。賛成は青、反対は赤という感じで司会から意見の表示を求められることが何度かあった。質疑応答の前に、「万博やってよかったと思う人は青、来なくてよかった人は赤」と意思表示を求められた。参加者からは、「関係ないやろ」「都構想のことを聞きに来たのに」「質疑させろ」という声が上がり、司会が万博の質問を取りやめる場面もあった。
また、「意見を表明したくありません。赤とか青とか掲げない権利もあるでしょう?」という参加者に対し、司会は、「いや、掲げていただいて」と対立。参加者は「強制できませんよね!」とさらに問うと、「強制はしません」と引き下がった。

第一回目の城東区のタウンミーティングの参加者によれば、城東区では自由に発言できたが、収拾がつかなくなるほど反対意見が多く、此花区では混乱を避けるためにカードによる意思表示をおこなったのではないかという。

全体を通して、法定協議会が設置されていないために制度案がなく、都構想の説明が一切なかった。その状況で、都構想について意見を聞きたいというタウンミーティング。市議団は、来年の統一地方選で住民に是非を問いたいというが、果たして住民は理解を示すのか? 今回都構想が否決されれば、維新への信頼はさらに揺らぐ可能性もある。正念場の維新の会の焦りが透けて見えるようだった。
(かわすみかずみさんの原稿を許可を得て転載)

展望第33号紹介
田島論文(73年発表)の問題性を批判
現代の女性解放論を縦横に論じる
岡田論文

しばらく発行ができなかったが、改めて理論誌の意義と役割を新たにし、機関紙と理論誌の活用を考えていきたい。
トランプや高市のもくろんだイラン戦争への自衛隊の派兵を9条が阻んだ。高市は派兵に動こうとしたが、9条と反戦平和勢力の存在がこれを許さなかった。9条改憲に反対する階級的決起がふたたび巻き起こりつつある。この間の国会前や全国で市民的・大衆的形態での数万人の決起が始まった。

▼巻頭論文は、「未来」新年号と第二新年号で基本的に打ち出されたトランプ論、高市論に続くものである。26年解散・総選挙と高市一強の登場とトランプ・イスラエルのイラン侵略戦争を賛美する高市政権を弾劾するものだ。とくに高市の「安保3文書」前倒し改定や国家情報局設置とスパイ防止法や、武器輸出5類型の撤廃、非核3原則の解体の策動など軍拡の動きははなはだしい。また、自民党大会で「1年内改憲発議」をぶち上げた。これと対決し、夏以降の一切のたたかいを「1年内改憲発議」とのたたかいとして決起をよびかけるものである。
▼塩川論文は、国際・国内情勢の焦点をえぐりだした論文である。これまでの提起をふまえて「存立危機事態と大軍拡」「高市極右ポピュリズム」を批判したうえで、世界の極右の破綻を指摘し、社会主義の展望を述べている。その後のトランプの米国家安全保障戦略(2025NSS)やドンロー主義、イラン侵略戦争との対決や他方での世界情勢の焦点である台湾論、ミャンマー論、沖縄論について追加した。基本的武装のベースにしてほしい。
▼島袋論文は、日帝の対中国戦争政治の突出性を弾劾する。琉球弧が対中国戦争の最先端出撃拠点として位置づけられていることを弾劾する。今日の琉球弧における自衛隊の配備状況と全国的戦争態勢の構築が急ピッチで進んでいる。こうした事態は中国への戦争挑発であり、政府・自民党や自衛隊上層部・極右勢力はしゃにむに戦争体制を構築し自衛隊員と人民を戦争へ動員しようとしているのだ。沖縄戦の教訓から軍隊が住民を守らないことは貴重な教訓だ。また、対中国戦争政治を打ち破っていくカギとして琉球差別粉砕を貫いて行くことを訴える。全世界と日琉の労働者人民の連帯で戦争政治を粉砕すること、南西諸島と全土基地化反対への決起を訴える。
▼反原発闘争はいよいよ重大だ。イラン戦争で石油エネルギー危機の事態や電力不足が喧伝されているが一切は帝国主義と戦争がひきおこしたものだ。戦争をやめ、平和外交で事態を打開できるはずだ。3・11以後15年を経ても事故収束の展望が全くないままに原発へ回帰するなど許されない。脱原発・再生可能エネルギーへの転換への反動を許してはならない。高市は積極財政・重要経済政策(成長戦略)の柱に核融合や核開発を含む戦略へ傾いている。これに対して、核燃料サイクルの破綻性、日帝の原発政策の行き詰まりを突きつけよう。乾式貯蔵による乗り切りの関電・電力会社・財界の破産をつきつけよう。反動を許さず、6・7をもって全原発廃止へ。
▼岡田論文は新たな女性解放闘争論にむけた労作である。女性解放闘争史を振り返る中で、マルクス主義フェミニズムやLGBTQ、セックスワーク論などの論点を論じている。個人的にはマルクス主義フェミニズムの論点に興味をひかれるが、多くの文献が紹介されているので検討してほしい。
▼後藤論文は、この数年間に及ぶ生活保護費減額違憲訴訟の勝利を解説するとともに、厚労省の再減額処分とのたたかいが社会保障制度全体・労働者の権利の命運を決めるものとして決起と連帯をよびかけている。
▼手話の講演は「未来」記事の再録だが、学習し検討してほしい。(保坂)

6面

4・23大分地裁判決を弾劾
JR駅無人化反対訴訟

4月23日、大分地裁民事第1部(富田美奈裁判長)で、6年間闘われてきた「JR駅無人化反対訴訟」は、この日、判決を迎えた。 
この判決を一言でいうならば、「しょうがいしゃ差別の禁止よりも、大企業の株の配当を上位に置いた」言語道断の大反動判決である。しかも、しょうがいしゃ差別解消法第8条2項を取り上げて、「合理的配慮義務は、・・私人が事業者に対して請求できる具体的な権利義務関係を規定したものでない」と、しょうがいしゃの合理的配慮義務請求の権利を否定している。しょうがいしゃは、「してくれることを感謝の心でありがたく受け取るべき存在」と、腸が煮えくり返る判断を下しているのである。
そして、被告・JR九州は、有人駅・無人駅を問わず、しょうがいしゃの介助や設備の充実に向け、非の打ちどころがないほどの整備をおこなってきたと、JR九州の主張を丸呑みして、判決文の中でとうとうと述べているのである。
リハビリに通っていた駅が無人化されたために、リハビリに通えなくなって、原告となった人の訴えや、事故のあった津久見駅は外から階段を上がって改札口に行き、階段を下ってホームに降りる構造になっており、階段昇降機もずっと前から壊れたままで、事実上車いす使用者には使えない駅になっている、という原告の訴えは、判決文の中に一言も触れられていない。
そして、津久見駅の事故については、ホームに画像の再生も記録もできないカメラがあるだけという状況で、JR九州の「原因不明」という主張を追認している。しかも、このホームのカメラの状況などは、判決文には一切書かれていない中で、原告らのいう「転落事故」の主張を退けている。しかくしょうがいしゃの原告が「これでは私がホームから落ちて死亡したら、自殺扱いにされてしまうんじゃないのか」と言っていたが、ほんとに笑い事ではなく、しかくしょうがいしゃは、ドライブレコーダーでも持ってしか駅を利用できないと言わざるを得ない。
この裁判長は、津久見駅の事故についての裁判でも、被告と原告とのやり取りの後、裁判官の補充質問があって、実態解明の努力をするのが通例であるにも関わらず、それも一切しないという、「この裁判に関心を持っているのかわからない」とささやかれるような裁判官だった。 
こんな裁判官によって、しょうがいしゃ差別解消法が捻じ曲げられ、しょうがいしゃの生きる権利が踏みにじられることを黙ってみているわけにはいかない。原告・代理人の弁護士たちは、直ちに福岡高裁に控訴することを表明した。 
こんなろくでもない、人間の魂もないような奴が「裁判官でご在」などと言って、高い給料をもらって、ふんぞり返っていることを、どうして許すことができるだろうか! しょうがいしゃは、そしてしかくしょうがいしゃは、もっともっと現実を直視して、怒らなければならない。それがもっともっと必要である。福岡高裁に、一人でも多く、駆け付けよう。(投稿・鷹林茂男)

〈昭和100年〉を撃つ!(最終回)
一人の人間としての総括をこそ

総選挙で高市自民党が圧勝した。その分析や総括は他に譲るとして、思い出すことを記そう。
1986年、中曽根内閣の「死んだふり解散」で自民党が3百議席を獲得して大勝した。それを機に態度を豹変させた人物がいた。
そのころ私は静岡県労働組合評議会の書記で、静岡大学法経短期大学部の非常勤講師もしていた。マルクス主義経済学を専攻していた助教授のT氏は、労働組合の学習会の講師としても協力してくれていた。
ところが総選挙で自民党が圧勝するや、T氏は態度を一変させた。狭い廊下ですれ違っても視線をそらすようになったのだ。私にたいしてだけでなく、他のマルクス主義の立場に立つ教授陣にたいしても同じように態度を急変させた。
T氏は東大の安田講堂の攻防戦で逮捕された経歴の持ち主だが、状況の変化に過剰に反応して保身に走る「青白きインテリ」の典型であったのだ。
今回の総選挙の結果、とりわけ野党のあまりにも無様な惨敗ぶりを見て、悲観的になっている読者がいるかも知れない。しかし、選挙結果に限らず、否定的状況にでくわしたときこそ、人類の長い歴史のなかに自分の人生を位置づけて、歴史的視点からものごとをとらえる姿勢が求められる。
地道に働きながら人間らしく生きたいという人びとの側に身をおいて、歴史の長いスパンでとらえかえせば、運動の一時的なつまずきや後退で動揺したり、個々の闘いに敗北したからといって挫折感に陥ることもないはずだ。
自立した民衆の体を張った行動こそが、社会を根底から揺り動かし、つぎの新しい社会を創り出す原動力になるという確信こそ、いま私たちに求められている。
実践的な感性で歴史に学び、歴史的な視点に立って実践活動に取り組むことこそが、労働者・民衆が最後の勝利を握りしめる道につながる。そして、その活動を支え核心的な原動力となるのは、社会主義・共産主義にたいする揺るぎなき確信である。
差別と貧困、抑圧と戦争の〈昭和100年〉にピリオドを打ち、新しい人間解放への礎を築くために、さらに理論的研さんを重ね、大衆行動をやり抜き、そして総括を深めよう。
その総括は組織や団体としての総括にとどまらず、闘いに参加したひとりひとりにとっての総括を伴わなければならない。とりわけ新しく行動に参加した仲間にたいして、その行動のなかで感じたことや疑問に思ったことなどを聞きだし、それをめぐって意見を交わすなかで、彼や彼女の総括を手助けすることが大切である。それは同時に、組織する側の人間にとっても成長をもたらさずにはおかない。
「闘いのなかで自らが変革されない闘いはその闘いがインチキである証拠である」(陶山健一『反戦派労働運動』)という至言をかみしめつつ、最後の勝利に向かって前進しようではないか。(永い間お付き合いいただきありがとうございました) 
大庭伸介

投稿
『パラレル』(半田 滋著)から
憲法から離れる安保政策
作品社2025年刊

「名古屋高裁が示した『米軍の武力行使と一体化する活動は憲法違反』との判決は、その後の政策に反映されてはこなかった。それどころか、真逆の方向へ突き進んでいる。違憲判決は、『なかったこと』にされたも同然である。三権分立や立憲主義が維持されるまともな世界とは別のパラレルワールドが出現し、私たちは今、その別の世界で生きている。
柳澤氏は、『米国の戦争』とその戦争で破壊された国土を復旧させる『日本による国づくり』に役割分担された日米の同盟モデルが機能しなくなり、台湾をめぐる中国脅威論のたかまりとともに『米国の戦争は日本の戦争だから日本は参戦する』というモデルに変化したと指摘する。イラク戦争では米国の背中を見て歩いていた日本が、対中国では米国と横並びで足並みを揃えたことになる。」(『パラレル 憲法から離れる安保政策』2025年4月刊)
パラレルという言葉は、交わらない並行性を表すが、司法と行政の並行関係が交わってしまったのが、2022年6月17日の福島第一原発事故をめぐる最高裁判決、「政府に事故の責任なし」だった。岸田政権のGX政策=核開発の全面推進の背中を押す判決だった。ウランも化石燃料であるにもかかわらず、二酸化炭素をださないという原子力神話の再興だった。ちなみにGreen TransformationのTransformation がなぜXになってしまうのかわからない。戦後すぐの米国の対ソ連への戦略構想した人物の名前を政府はXとしたことを思わせる。また、2011年東電F1事故のあとの「原子力緊急事態宣言」後の政府責任による行政指示体制を隠蔽することにもつながってゆく。無謬の国家神話は原子力事故によって粉砕されたが、その責任は当該政府にはないという反動的判決だった。原子力神話をあらためられぬのは、じつは、米合衆国なのであり、イラン戦を早く終えることは、広島・長崎の原爆投下をみればあきらかだというトランプの大失言にも通ずる。トランプはブッシュJr.のイラク戦争、湾岸戦争にあこがれているようにみえる。イラク鉄甲戦車部隊の殲滅は、劣化ウラン弾によるものであり、その戦跡はひとめにつかぬようにシートで覆ったという。
キリスト教の世界では、カソリックは、人間とは交わらぬのが神であり、プロテスタントは、イエス・キリストは、神であると同時に人間だった。イスラエル・シオニストのパレスチナ侵略は、プロテスタント福音派の思想であるという説がある。神の思し召しは、カソリックの世界にとっては、人間があまりに低い場所でいさかっているので、神の手が届かないのだということになっている。
現在、バチカンの教皇は、トランプと同じアメリカ人だが、教皇は、トランプなどおそれるものではないと公言している。
紀元前よりのパレスチナの受難は現代にもひきつがれてしまっている。
アメリカの核開発上の秘密が最近明らかになり、通常の原発の圧力容器の中で、ウラン235からプルトニウムができることがあきらかになっている。このプルトニウムを核爆弾に精製するのは、簡単ではないだろうとおもわれる。アメリカとの原子力協定では、日本の原発のためのウランは、米国が貸与するものだったが、日本は他国からも、ウランを買っているらしい。
この書籍では、触れられていないが、圧力容器内で核燃料を創るには、大量のフロンが使用される。フロンは、成層圏破壊で様々な規制がされているが、やはり、熊取の地下水から、危険なフロン系物質が見いだされている。ダイナマイト、TNT火薬が窒素を必要とし、日本窒素が、大軍事用窒素を製造したが、これが、水俣病の原因物質、メチル水銀はその触媒だった。核兵器以後は、半導体の洗浄などでも、フロンが使用され、ニューヨーク水俣とか香港水俣とかと同じように、PFASなどの公害は、世界化している。
国会と自衛隊、国会と米軍がパラレルであり、軍事基地、半導体工場のあるところ、フロン公害が発生、沖縄の女性は、司法闘争に立ち上がってきた。
基地周辺、戦場では、広島・長崎、ヴェトナム戦争のダイオキシンやナパーム弾、クラスター爆弾などなど、そして、イラクでは、ユーゴでは、劣化ウラン弾そして、イランでは、バンカーバスターなど死の商人の博覧会のようになってきた。市場開発戦略研究は、以上のように、実験され、実用化されてしまっている。まさしく、資本と国家との犯罪市場としか言えない。米軍の戦争が、国際法違反であることは、日本国憲法自体が、国際法の精神を具現化している以上、憲法の「主権在民」に従う日本人ならばまともな世界を実践しなければならない。(南方史郎)

7面

大阪市会議長様
都構想に関する陳情書

1.陳情の趣旨 都構想(大阪市廃止)のための法定協議会の設置をおこなわないように陳情します。
2.陳情項目
@住民投票で2度否決した大阪市民の民意を尊重すること 都構想は、2015年と2020年の2度の住民投票によって否決されました。その民意に従うのが民主主義のルールです。吉村知事も「もう都構想はやりません」と表明していたのです。
高市政権と連立を組んだ維新は連立合意書に「副首都構想」を入れ込み、吉村知事は態度を豹変させ「3度目の都構想の是非を問う」と知事を辞職し、大阪府知事・市長のダブル選を2月8日の衆院選にあわせて強行しました。何の大義もないダブル選に28億円浪費したことは許されません。その結果は、知事選10.29%、市長選13.77%という前代未聞の抗議の白票・無効票となりました。この結果に目をつむり「信任された」と言って3度目の住民投票をやろうとすることは、大阪市民の民意を踏みにじることです。
Aタウンミーティングでは反対意見が多く賛同は得られていません。
住民の意見を聞くとして開催された維新のタウンミーティングでは、24区全てにおいて、都構想に反対する意見が多数でした。「3度目の住民投票はやる必要はない」、「物価高でみんな生活が苦しい、都構想ではなく生活の為に税金を使って欲しい」という意見。また都構想について全く説明もなく、都構想の「メリットもデメリットも言えない」という回答がなされたことに、「中身も示さず法定協議会設置の賛否を問うというのはおかしい」と批判がでました。都構想の説明もせず賛否を問う ことは、白紙委任せよということであり間違っています。
B大阪市廃止は住民サービスの低下
都構想にメリットはないということはすでに明らかです。政令指定都市である大阪市を廃止して幾つかの特別区に分割すれば、大阪府に多くの財源と権限が奪われます。特別区は、財源と権限が縮小し、一般市以下の自立性のない自治体に格下げされます。大阪府に財源と権限を集中することで、カジノや大企業に有利な都市開発に税金を投入することが狙いであり、住民のための事業は縮小されます。住民生活の低下を招く都構想はやめるべきです。
C副首都構想と都構想は別物です
副首都機能をどの都市が担うかという問題と都構想は全く別問題です。しかも副首都法案骨子では、特別区の設置(大阪市の廃止)は必須とされていません。維新はそれを一緒にして語り、吉村知事は、副首都の指定に伴う府の名称変更の住民投 票に連動させ、都構想の住民投票を行う場合は、対象を大阪市民から府民に拡大できる、と主張されています。大阪市を廃止するかどうかは、大阪市民が決めることです。それを大阪府民が決めることは住民自治に反します。
D行政改革でなく年金・医療・介護の充実を
人々が一番取り組んでほしい課題は「年金・医療・介護」であり、副首都や都構想ではありません(朝日新聞5/9付)。副首都や都構想に税金と労力を費やすのではなく、「年金・医療・介護」を充実させ、安心して暮らせる社会をつくるために取り組んで下さい。

2026年5月12日
陳情者「戦争・差別に反対!生活・命を守る会/大阪」代表 ○○△△

辺野古ブルーアクション 新宿で恒例の街宣

5月2日、新宿駅南口で毎月恒例の「辺野古に新基地は作らせない!! 新宿南口 連続辺野古ブルーアクション」(呼びかけは、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック)がおこなわれ、初夏の日差しの中、多くの労働者・市民が集まって基地建設の不当性と戦争危機を訴えるとともに、辺野古の事故についてのヘリ基地反対協の声明を配布した。(写真左)

映画評
『済州島 四・三事件 ハラン』
(監督: ハ・ミョンミ 2025年 韓国)

ハラン

1945年8月15日、朝鮮は日本の植民地支配から解放された。その後、日本軍に代わって米軍がやってくる。また、北からソ連軍が入ってきた。こうして、朝鮮半島は38度線を境にして、米・ソの分割占領状態におかれる。
済州島においては、政府軍と民間右翼による島民の虐殺が1947年から1954年まで続いている。1948年4月3日に、4・3事件がおきている。戦いは1954年9月まで続いていく。この間に2万5千〜3万人の島民が犠牲になった。「済州島4・3事件」とは、この一連の闘いをあらわしている。
 ハラン(寒蘭)は蘭の一種で、済州島に自生している。寒冷期(晩秋から冬)に花をつける。ハランは寒さに耐え抜き、生命力をもっている。
この映画は、戦いに巻き込まれた済州島民の逃避行に焦点をあてる。母アジン(20代後半)と娘ヘセン(満5歳)の一家(祖母、父、母、娘の4人)は、どのような運命をたどるのか。
1948年10月、軍政権は済州島に「山にいる者は暴徒とみなし、射殺する」という布告令を出す。映画では、この時期(1948年10〜12月頃)を描いている。4・3事件そのものは描かれていない。

4・3事件

1947年3月1日、「3・1独立運動記念」の集会とデモが、済州島でおこなわれた。警察官がデモ隊に発砲し、子どもを含む6人の島民が犠牲になった。この事件をきっかけにして、米軍政と島民との対立が激化していった。これが済州島4・3事件の起点となっている。 
4・3事件は、こういう情勢の中でおきた。4月3日、南朝鮮労働党(南労党)の武装蜂起が済州島でおこなわれた。その目的は、南北分断を引き起こす「単独選挙」(5月10日に実施)に反対するためであった。多くの島民は武装蜂起に参加した。
 しかし、「単独選挙」は予定どおり実施され、南北分断が固定化されていく。8月に大韓民国、9月に朝鮮民主主義人民共和国が樹立され、南北が分断されていった。

母と娘の逃避行

島の村々は政府軍によって焼き払われ、島民は無差別に虐殺された。住民は弾圧をのがれて、山のなかに避難する。この虐殺には「在朝鮮アメリカ陸軍司令部軍政庁」が関与していた。映画のなかで、このことが示唆されている。
母アジンは娘ヘセンに次のように語る。「この恐ろしい惨劇を、あなたと私が忘れてしまったら、だれが記憶にとどめるというの」。母アジンは学校にいけなかった。済州島にも、女性差別が強く存在していた。「あなたが読み書きできるようになったら、今おきていることをしっかり書き記しておいてね。言葉は消えても、文字はずっと残っていくのだから」。

日本による植民地支配

「4・3事件」の背景には、政府軍と左翼ゲリラ部隊の対立がある。島民は左翼ゲリラではないが、政府軍はゲリラと一体であるとみなした。この悲劇はなぜ起きたのか、なぜ政府軍は島民を虐殺する必要があったのか。これらの事を考えていくと、日本の植民地支配が大きく影響している。日本の植民地支配そのままに、政府軍は住民支配をおこなった。
エピローグで、現在の済州島を映し出す。済州国際空港、済州4・3平和公園、漢拏山が映し出される。1987年に韓国は民主化され、1999年「4・3特別法」がつくられた。この映画は「済州島4・3事件」をめぐる人びとの物語であり、朝鮮現代史に生きた人びとの記憶でもある。(鹿田研三)

8面

祝園にも舞鶴にもミサイルはいらない
5・31舞鶴軍港包囲のヒューマンチェーンへ

「トマホークミサイルは必要ですか? 5・31Peace Action in舞鶴」にむけ4月19日、大阪市内で「戦争とめよう! 4・19大阪集会」がひらかれ、230人が集まった。

5・31Peace Action 呼びかけるチラシ。1984年には2万7000人が決起。トマホーク配備を50年間ストップさせてきた(7月22日)

舞鶴にトマホーク配備

司会は、〈とめよう改憲! おおさかネットワーク〉松岡さん。
昨年の10月に開催された祝園全国集会の成功。この体制を維持して、今度は5月31日、「ピースアクションin舞鶴」へ実行委員会を結成し、いま準備を進めている。今、高市政権はトランプ政権が対中融和に舵を切るのに、中国と戦争のできる国づくりを邁進している。新年度予算では軍事費9兆円を突破し、GDP比5%という、空前の大軍拡。また住民にはいっさい説明することなく、熊本や静岡に長距離ミサイルの配備をはじめた。
さらに今後順次、全国各地で長距離ミサイル配備と弾薬庫の新増設を進めようとしている。私たちのこの関西でも、京都府祝園に長距離ミサイル弾薬庫工事が着工され、2026年度には海上自衛隊舞鶴基地の2隻のイージス艦にトマホークミサイルが配備されようとしている。今、関西が一大軍事拠点に作り替えられようとしている。しかし、こういった危険な動きが市民には知らされず、まったく伝わっていない。
今日のこの集会を契機として、多くの市民にこの事実を知ってもらい、市民が手をつなぎ、先制攻撃ミサイル・トマホークはいらない、真っ先に攻撃対象になるトマホークの配備をするな、抑止力で平和はつくれない、この大きな運動を作り出す、と挨拶。

軍事ジャーナリスト小西誠さんが講演

講演は、元自衛官で、軍事ジャーナリストの小西誠さん。演題は、「台湾有事発言とすすむ戦争準備の実態」。
前回大阪に来た2月からわずか2カ月ちょっとですけど、どんどん進んでいますね。イラン戦争が勃発しましてね、残念です。昔の帝国主義、そういう時代に世界が入ってきたんじゃないかと思います。そのなかで、日本の高市政権の中でいろんな動きがはげしくなっています。日米首脳会談でね、ペルシャ湾のね、掃海艇派兵をいつやるかというね。高市首相は本当は海上自衛隊の部隊を中東へ出したかった、というふうな報道が出ています。しかし、今井尚哉参与が猛烈に止めた。「今井はやめろ」と高市が激怒したという。たぶん事実でしょう。
じつは僕もちょっと話が伝わってましてね、海上自衛隊首脳も含めてね、反対していたというのもあります。あの段階で海上自衛隊が派兵していれば、完全にやられますよね。ミサイルは飛んでくるし、ドローンは飛んでくるし。大量に死傷者が出るのは、これもうあきらか。ですから、そんなところに出せないということで。高市政権はやるつもりで、最終的には掃海艇の停戦後の派兵ということで妥協して決めてきたんだろうと。
2月から、例の有事発言だけでなく、中国大使館テロ未遂事件がおきたり、どんどん問題が広がっております。「中国大使館への侵入事件」とマスコミは言ってますが、「侵入事件」ではない。刃渡り19センチの刃物、そういうもの持って行って、入ったわけですから、やっぱり、場合によっては大使館の大使をやる(殺す)ということがあり得たと思います。これをメディアは「侵入事件」というし、高市政権の首脳・閣僚も含めてね、何日かたって、官房長官、それから防衛大臣、統幕長ね、「遺憾」とかね。こんなもん謝罪じゃない。
肝心の高市首相は一度もなんにも言ってません。謝罪もしてません。僕はよく中国メディアにも言ってるんですけど、これは北京の日本大使館に、中国の軍人が、将校が武器を持って入ってきた、これどう思います。おそらく外交的には断絶までは行かないでしょうけども厳しい批判が出るでしょう、日本政府側から。大使の引き上げとかやるかもしれない。>
逆に考えるとね、とんでもないことなんですよね。中国の通信社のほうから、インタヴューが入ってきたんですけどね。おととい、中国大使館に脅迫状が来たんですよね。脅迫状をツイッターで見た。こういう、政府がちゃんと謝罪しない、大使館に高市首相が直接謝罪しないから、この事態がどんどん進んできてるという状況だと思います。こういう状況の中でね、おそらくもっと激しく、いまの自衛隊はとんでもない状況になってますから。将校・幹部含めた、おそらく、こういうことは起きてくると思います。
三重県熊野で武装訓練やってる人、知ってますか。元特殊作戦軍の初代隊長なんですよ。数年前に共同通信の石井さんが暴露した。この人は自衛隊が20年前、特殊作戦軍つまりテロ対策部隊をつくった。その時の初代隊長。問題はここからなんですよ。この初代隊長である荒谷が、三島の憂国忌に制服着て参加している。こういう人なんですよ。つまりゴリゴリの右翼。なぜ特殊作戦軍の隊長になったのか。こういう人をあえて登用している自衛隊。これなにやってるか、ここから問題なんです。元自衛官、現職の自衛官を集めて、熊野の山中で武装訓練。現職の自衛官が大量に参加してるんです。これはどう考えますか。この集団が暴発する可能性があるんです。三無事件とか、三島事件とかね。三島事件の場合は自衛隊が手引きしている、最近明らかになった。こういう人たちが暴発する可能性、、さっきいった中国大使館等々含めて。あるいはもっと大きな、その可能性があるということです。
ポイント的に話します。
第一番目に、皆さんも確認されてる通り、いま、南西シフト下ということで敵基地攻撃能力ということで、大量のミサイル配備体制が始まった。大量のミサイルです。これは熊本の健軍基地のミサイルからトマホーク、そして極超音速ミサイル。こういう状況に来ているということですね。これ、いま熊本だけに配備ですが、いずれ量産して全国に12式ミサイルが配備されていくことは間違いない。

レジュメから

第一は、南西シフト下の「敵基地攻撃能力」の大増強が急ピッチで始まっていること。長射程の地対艦ミサイルなどの実戦配備態勢を指摘。具体的には25式地対艦ミサイル・高速滑空弾・トマホーク・極超音速ミサイル(4千キロ射程)の開発配備と「敵基地攻撃能力の最大戦力・トマホークの米国からの購入と実戦配備など。
第二に、対中国への制海・制空権の確保を目指していること。「いずも」型護衛艦2隻の空母改修が進行中で、西太平洋の制空・制海権確保を目指している。また、「水上艦隊・水陸両用戦機雷戦群」への歴史的再編・新編や「台湾海峡有事」の攻撃基地と化す、海自・舞鶴基地の大増強。そして横須賀・呉・舞鶴の3大基地に水上戦群として集約しようとしている。
第三に、「特定重要拠点空港・港湾」の指定による民間空港などの軍民共有化=軍事化。具体的には、沖縄から西日本重点に、現在、14空港・26港湾を指定、プラス17空港・港湾を追加し、計57カ所となった。琉球列島〜九州〜全国の空港・港湾の「軍民共有化」を狙っている。九州〜西日本は南西シフトの前線司令部+発射基地から兵站拠点であること。空港・港湾の「軍民共用」は、国際法違反である。まとめとして安保法制・集団的自衛行使と日米共同作戦を批判。
第四に、日米の統合作戦司令部が設置され、日米統合軍による対中国戦争態勢が目指されている。
第五に、アメリカのアジア太平洋戦略を分析。
第六に、「台湾有事」日米共同作戦計画へとすでに進んでいる、などである。

舞鶴から特別アピール

特別アピールとして名取哲夫さん(憲法・平和舞鶴ネット事務局長)が「トマホーク配備を許さない! 攻撃基地化する舞鶴の現状」として、舞鶴基地での弾薬庫増設や司令部の地下化が進むことを報告し、5・31ヒューマンチェーンとトマホーク配備反対集会への参加を呼びかけた。
各地から報告として〈京都・祝園ミサイル弾薬庫問題を考える住民ネットワーク(ほうそのネット)〉共同代表の真崎一伸さん、〈神戸港の軍事使用を許さない会〉事務局の松田耕典さん、〈米軍Xバンドレーダー基地反対・京都連絡会〉共同代表・瀧川順朗さんが発言した。交野憲法とくらしを考える会による訪問署名取りの報告があった。(K)

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