未来・第397号


            未来第397号目次(2024年9月5日発行)

 1面〜2面  岸田路線解体へ 反軍拡・反原発の闘いを
     沖縄差別・最前線基地化許すな
     祝園先頭に全国反基地闘争を

 3面  8・11祝園弾薬庫フィールドワーク
     自衛隊に「確認書守れ」と請願      

     釜ヶ崎夏まつり前夜祭 8月12日
     闘う5団体が元気もりあげる     

 4面  投稿
     「欠陥機オスプレイの飛行停止と普天間飛行場の閉鎖・撤去」を求め「米兵の少女暴行と政府による事件隠ぺい」を糾弾する県民集会

 5面  8・10沖縄同時アクション大阪
     米兵による性暴力 隠蔽を許さない

 6面  大阪府と大阪市に請願書を提出
     在日の生活と権利のため

     (映画評)
     『流麻溝十五号』
     (監督: 周美玲 2022年 台湾)

 7面  核と反核が激突した8・6広島
     ―被爆79年を新たな出発点に―
     落合薫

     打ち破られた規制
     8・6ヒロシマ

 8面  老朽原発うごかすな 9・23高浜全国集会へ
     地震も事故もまったなし

     岸田亜流政権許すな
     今秋総選挙闘争を闘おう

     カンパのお願い
     革命的共産主義者同盟再建協議会

           

岸田路線解体へ 反軍拡・反原発の闘いを
沖縄差別・最前線基地化許すな
祝園先頭に全国反基地闘争を

イス席をあふれて550人が参加。小西誠さんの訴えを聞く(8月25日 京都府精華町)

大軍拡と原発暴走の岸田政権が人民の怒りで崩壊した。裏金問題への怒りは収まらず自民党総裁選に勝利しても政権喪失は必至で、総裁選出馬断念となった。後継総裁選は極右・右派が先行し石破がリベラルに見えるほどだ。しかし人民の怒りは激しく「表紙を変える」だけでは済まない。安倍以上の先制攻撃・安保三文書・5年間43兆円予算と原発暴走路線を、安保・沖縄・反基地闘争で自民党もろとも粉砕しよう。

8・25祝園大学習会に550人

大型ミサイル弾薬庫・8棟が、祝園弾薬庫(京都府精華町)に増設される。今年度予算に102億円が計上されており、防衛省は今秋にも建設工事を始めようとしている。これにたいして、住民の反対運動が関西圏を巻き込んでおきている。
8月25日、「祝園弾薬庫問題を考える 夏の大学習会」が、京都府精華町で開催された。主催は〈京都・祝園ミサイル弾薬庫問題を考える住民ネットワーク〉。今年3月にネットワークが結成されて、今回は第2回目の大学習会だ。この学習会に地元のみならず関西圏から550人が参加し、会場は満杯になった。
学習会の後、集会参加者は精華町役場前に移動し、デモ行進(ピースパレード)をおこなった。デモ隊は精華町の中心街をほぼ一周し、役場前〜祝園駅前〜消防署前〜山手幹線と進み、役場前で流れ解散した。「弾薬庫増設、説明会開け」「確認書を守れ、説明会開け」「長距離ミサイル、危険がいっぱい」「長距離ミサイル、いらない」「敵基地攻撃、するな」。デモ隊はコールを繰り返して、精華町民に事実を訴えた。約65年ぶりに、精華町で祝園弾薬庫に反対するデモがおこなわれ歴史的な1日になった。

「対中国戦争態勢」の構築

まず、今日の時代認識を確認しよう。8月11日、沖縄市で開催された「全国報告交流集会(沖縄・九州・西日本から全国に広がる戦争準備)」において、基地建設に反対する住民団体の共同声明が出された。ここで、次のようなことが確認されている。
「日本政府は、いま、『中国への戦争態勢』を急ピッチで構築している。このまま進むと、沖縄は再び戦場化され、それは全国へと拡大し、東アジアに生きる私たちの生活と命は破壊される。このような恐ろしい状況の到来を私たちは座視しない。…ミサイル基地群の新設など沖縄・奄美を中心に始められた『対中国戦争態勢』の構築は、いま、九州を中心に西日本に拡大されている。陸自・大分分屯地(敷戸弾薬庫)では大型弾薬庫9棟の建設にむけた工事が進み、陸自・湯布院駐屯地には『対艦ミサイル連隊』が今年度中に配備される。宮崎県えびの市の陸自駐屯地や鹿児島県さつま町にも弾薬庫建設が計画され、熊本県の陸自・健軍駐屯地にはすでに『対艦ミサイル連隊』が配備されている。宮崎の新田原空自基地には、F35B戦闘機部隊が今年度から配備される予定で、基地の大規模な拡張計画もある。…京都の祝園にも大型弾薬庫が計画され、予算化された」
再び、日本政府は「国家による国家のための戦争」をおこなおうとしている。日本人民にとっては、これを阻止する闘いが求められている。

祝園弾薬庫問題について

8・25祝園大学習会では、小西誠さん(軍事評論家・元航空自衛官)が「元自衛官が見る日本の安全保障」というテーマで講演した。小西さんは祝園弾薬庫問題について、次のように指摘した。
「祝園弾薬庫は住宅地の中にある。これが大問題だ。@防衛省は具体的な内容を住民に開示していない。情報公開法で請求をしても、開示をしない。大型弾薬庫という呼称も認めていないし、弾薬庫の型式もあきらかにしていない、A防衛省は住民説明会を開こうとしない。秘密にして、新たに弾薬庫をつくろうとしている、B町と防衛庁(当時)の間で交わされた『確認書』(1960年2月)は正式なもので、この効力は現在も失っていない。防衛省も精華町長も『契約的な意味合いはなく、有効性は失っている』と言っているが、こんなペテンは通用しない、C住民の安全にとって、『保安距離』の確保がなによりも重要だ。弾薬庫の型式を明らかにしなければ、住民は安全を確認できない。住民の安全は、いっさい考慮されていない、D戦争になれば、弾薬庫は最大の攻撃対象になる。まず最初にここが狙われる。住民の命はどうなるのか」
また、小西さんは「防衛省が情報を隠しているのは、住民の反対運動を恐れているからだ。反対運動をおおきくしていくことが、何よりも重要だ」と述べた。
戦争態勢が急ピッチでひろがりつつある。小西さんは、南西諸島のミサイル基地建設、 「特定利用空港・港湾」が全国16カ所で指定されたこと、長距離ミサイルの開発・配備と量産化などについて、具体的に明らかにした。南西諸島では、ミサイル配備に加えて、さらに基地がますます強化されている。小西さんは怒りをもって、この現実を訴えた。
集会参加者からは、この間の地元での闘いが報告された。精華町精華台の住民は、「ニュータウンが『注視区域』に入っているにもかかわらず、町行政はさらに住宅開発をおこなっている。行政は住民のことを何も考えていない」と訴えた。学生は戦争に反対する活動を報告し、連帯の決意を語った。

学習会後に精華町役場前に300人が集まりパレードに出発(8月25日 京都府精華町)

日本政府への要求

8・11全国報告交流集会の共同声明は、「日本政府への要求」として、次のように宣言している。 ◇与那国・石垣・宮古・沖縄・奄美大島・馬毛島・鹿児島・宮崎・佐賀・大分・呉・京都をはじめ沖縄・西日本・全国で進めている戦争拠点の構築を直ちに中止せよ。 ◇ミサイル部隊配備、弾薬庫の建設、基地の新設・拡張、民間空港・港湾・道路の軍事利用など、戦争に向けた政府の行為を直ちに中止せよ。
◇全国で進めている戦争態勢構築を、すべての戦争準備を、いますぐ中止せよ。そして、中国はじめ東アジアの国ぐにとの平和外交を直ちにはじめよ。
◇軍事力によって東アジアの平和を破壊してきた歴史を反省し、対話と外交の力によって、東アジアの平和の実現のために行動せよ。
8・25祝園行動は、この共同綱領のもとで闘われた。この綱領に立って、われわれは祝園ミサイル弾薬庫増設に反対する運動をつくっていこう。

〈参考資料〉

「全国報告交流集会(沖縄・九州・西日本から全国に広がる戦争準備)」で発表された『共同声明』

私たち市民は連帯して「国家のための戦争」を阻止する
「8・11沖縄集会」共同声明

日本政府は、いま、「中国への戦争態勢」を急ピッチで構築している。このまま進むと、沖縄は再び戦場化され、それは全国へと拡大し、東アジアに生きる私たちの生活と命は破壊される。このような恐ろしい状況の到来を私たちは座視しない。 
沖縄・奄美を中心に始められた「対中戦争態勢」の構築は、いま、西日本各地に拡大されている。今日は、ここに、その軍事拠点化が進む沖縄・西日本各地に住む人びとが集った。各地・各団体・各個人がつながり合い、連帯して共に闘うことによって、戦争準備を挫折させ、戦争を止めるために。

沖縄から西日本に拡大する戦争態勢

ミサイル基地群の新設など沖縄・奄美を中心に始められた「対中戦争態勢」の構築は、いま、九州を中心に西日本に拡大されている。陸自・大分分屯地では大型弾薬庫9棟の建設に向けた工事が進み、陸自・湯布院駐屯地には「対艦ミサイル連隊」が今年度中に配備される。
宮崎県えびの市の陸自駐屯地や鹿児島県さつま町にも弾薬庫の建設が計画され、熊本の陸自・健軍駐屯地にはすでに「対艦ミサイル連隊」が配備されている。
宮崎の新田原空自基地には、F−35B戦闘機部隊が今年度から配備される予定で、基地の大規模な拡張計画もある。民間空港の佐賀空港には来年オスプレイを配備する予定で、隣で新たな陸自駐屯地建設工事が進行中だ。
そして広島県呉市の海自基地には、沖縄に部隊や軍事物資を輸送するための新部隊が来年3月に設置予定で、兵器の整備・生産機能も有する一大軍事拠点の建設構想もある。京都の祝園にも大型弾薬庫が計画され、予算化された。

民間の空港・港湾・船舶・公道の軍事利用

「特定利用空港・港湾」に今年度指定され、民間施設を「軍事拠点化」するための予算が全国16カ所につけられた。そのうちの11カ所が沖縄・九州・四国だ。昨年11月には、岡山と大分の民間空港が自衛隊統合演習で初めて使用された。
現在の国際人道法(ジュネーブ条約第1追加議定書)において攻撃が禁止されている民間施設を軍隊が使うということは、その施設や民間人を、いわば合法的な「攻撃対象」として差し出すことを意味する。しかし、このようなことを、政府は全く説明しないまま、冷酷に事を進めている。
上記の演習では、北海道の美幌・陸自駐屯地の戦闘車が公道を走って釧路港に行き、そこから民間船舶で大分港まで移動、再び公道を走って福岡県の築城航空基地まで行き、そこから沖縄の那覇空自基地まで輸送された。沖縄後方に在る戦争兵器を「戦場」へと輸送するための訓練である。
これら沖縄から全国に拡大する軍事態勢は、誰のための、何のためのものか。

グローバルサウスの台頭

岸田首相は4月の米議会での演説で、「米国が何世代にもわたり築いてきた国際秩序は今、新たな挑戦に直面しています」と語った。そして彼は、「挑戦者」としてグローバルサウス諸国や中国・朝鮮などの名を挙げた。これらはかつて、日欧米・帝国主義諸国が侵略・植民地支配した国々である。
これら諸国は、日米欧・西側諸国の利益と支配のための「国際秩序」を批判し、公正・平等・平和な国際秩序を求めている。米国を(2面からのつづき)
筆頭とする「西側中心国」の支持・支援のもと行われているイスラエルのガザへの攻撃・虐殺を止めるために精力的に動いているのは、これら中国を含むグローバルサウスの国々である。

日米「覇権」維持のための戦争準備

いま日米欧がおこなっている中国包囲網の構築も、中国を弱体化させて、彼らが支配する「秩序」を維持するためのものである。
「台湾有事」を名目に米日が台湾との軍事協力を進めているのも、台湾がこの包囲網の要の位置にあるからである。
中国の脅威が声高に叫ばれているが、相手に脅威を与える軍事演習は、中国軍が米国の近くで行っているのではなく、この包囲網構築のために日米欧の軍隊が中国の近くで行っているものだ。
岸田は演説で「共にデッキに立ち、任務に従事し、そして、なすべきことをする、その準備はできています/日本は既に、米国と肩を組んで共に立ち上がっています/日本は国家安全保障戦略を改定しました」と宣言し、敵基地攻撃能力の保有についても語った。
「西側中心の国際秩序」の維持が困難になっているいま、日本は軍事力を出して、米国と共にその秩序維持の「任務に従事」するというのである。つまり、いま沖縄・西日本で構築されている軍事態勢は、覇権の維持を執拗に目指す日米国家の欲望がつくり出しているものである。
その「私利私欲」のために、私たち市民の命が、平和が、蹂躙されようとしている。

戦争を止めるための共同の闘い

私たちは、この「私利私欲のための戦争準備」を許さない。
私たちは、これを阻止するために、各地・各団体・各個人がつながり合い、共に闘う。連携・連帯して、共同の闘いを開始する。
そして、「国家による国家のための戦争」を、私たち市民・民衆の力で必ず止めることを決意し、宣言する。
この決意と宣言をもって、今日、私たちは、全国各地の人びとに呼びかけ、そして、政府に要求する。 

共同の闘いへの呼びかけ

戦争のための軍事拠点化が進む各地の皆さん。各地の状況を伝え合い、連携・連帯して、共に闘おう! 
互いの状況を知り、つながり合い、共同の闘いをすることによって、私たち市民・民衆の力で、「国家による戦争」を止めよう!  
つながりを、さらに東アジア各地に広げ、私たち東アジアピープルの力で、東アジアでの戦争を止めよう! 

日本政府への要求

私たちは、戦争を止めるために闘っている全国の人たち・仲間たちと共に、以下のことを政府に要求する。

一 与那国・石垣・宮古・沖縄・奄美大島・馬毛島・鹿児島・宮崎・佐賀・大分・呉・京都をはじめ沖縄・西日本・全国で進めている戦争拠点の構築を直ちに中止せよ!    ミサイル部隊配備、弾薬庫の建設、基地の新設・拡張、民間空港・港湾・道路の軍事利用など、戦争に向けた政府の行為を直ちに中止せよ!
    一 全国で進めている戦争態勢の構築を、すべての戦争準備を、いますぐ中止せよ!  そして、中国はじめ東アジアの国ぐにとの平和外交を直ちに始めよ! 
一 軍事力によって東アジアの平和を破壊して来た歴史を反省し、対話と外交の力によって、東アジアの平和の実現のために行動せよ!
2024年8月11日

ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会
石垣島の平和と自然を守る市民連絡会
自衛隊の弾薬庫等建設に反対する沖縄市民の会
ミサイル配備から命を守るうるま市民の会
大分敷戸ミサイル弾薬庫問題を考える市民の会
ピースリンク広島・呉・岩国
ノーモア沖縄戦 えひめの会
京都・祝園ミサイル弾薬庫問題を考える市民ネットワーク

3面

8・11祝園弾薬庫フィールドワーク 自衛隊に「確認書守れ」と請願

北門前で申し入れ(8月11日)
分屯地の看板

8月11日、大阪・兵庫の市民グループがマイクロバスと乗用車に30人が乗り、祝園弾薬庫のフィールドワークをおこなった。祝園弾薬庫は京都府南部、京阪奈丘陵の関西学研都市の一角にあり、小高い森の中に甲子園球場100個分の広さというが、弾薬庫のイメージをつかめず、フィールドワークとなった。その前に13時からの木津川市の夏の平和の集いで信田宣司さんを講師の学習会に参加。信田さんは多数のスライドをもとに、祝園弾薬庫の実態を詳しく説明。時間が足らず十分な質問ができず、後日大阪で学習会をおこなう必要を確認した。
13時半に祝園駐屯地北門前へ。ここで請願・申し入れ行動。申し入れは60年前の基地返還闘争の中で、新増設には町と協議をおこなうとの確認書があるのにそれを履行しない自衛隊を弾劾。「確認書を守れ」のコールを上げた。その後分屯地を逆時計回りに、途中高低差のある道を半周、南門へ。弾薬庫のおおよそのイメージをつかみ、8・25の結集を約して行動を終えた。

釜ヶ崎夏まつり前夜祭 8月12日
闘う5団体が元気もりあげる

毎年お盆前に開催される釜ヶ崎夏まつりに今年も参加させてもらった。8月12日の夕刻、三角公園には周辺住民が多数参加。そのなかで演壇では反原発、慰安婦問題、狭山、沖縄を闘う人々がアピールと歌自慢を披露してきたが、今年はさらにパレスチナ連帯を闘う人々も参加。猛暑と物価高騰とコメ不足に負けず、闘う仲間と釜ヶ崎住民の交流が進んだひと時であった。(G)

4面

投稿
「欠陥機オスプレイの飛行停止と普天間飛行場の閉鎖・撤去」を求め「米兵の少女暴行と政府による事件隠ぺい」を糾弾する県民集会

2500人が参加した県民集会(8月10日 宜野湾市)

米軍ヘリ墜落20年
普天間基地閉鎖、撤去

2024年8月13日は、沖縄国際大学に大型米軍ヘリCH53Dが墜落炎上してから20年を迎える日です。同日、午後2時ごろ大型ヘリは大学本館に墜落炎上しました。幸い大学は夏休み中で学生はあまりいなかったので人身事故は避けられました。
しかし、驚くことに米軍は墜落事故直後に普天間基地から垣根を乗り越えて大学構内に乱入し、事故現場付近をロープで囲い大学を封鎖、占拠してしまいました。
米軍は大学職員、学長をはじめ消防士、警察、マスコミ関係者及び、心配して駆けつけた地元住民をすべて追い出してしまいました。米軍は他国の大学を当然の様に部隊で封鎖し占拠したのです。米軍はアメリカの領土ように当然の如く振舞い、構内を囲んでしまいました。ヘリ墜落事故を知り急遽駆けつけた伊波洋一宜野湾市長(当時)さえも大学構内への立ち入りを禁止し封鎖してしまったのです。大学の施設管理権は学長にありますがそれさえも認めずに米軍は学長の抗議を圧殺しました。まさに沖国大周辺は戦場のようであり、アメリカの占領地そのものでした。
日米安保条約と「日米地位協定」がいかに米軍の特権を認めているかを宜野湾市民はまざまざと見せつけられました。想像してください。このような墜落事故がヤマトの東京大学や京都大学で起きていたらどのような事態になっていたでしょうか。また、公共の施設、学校のある人口密集地に米軍基地の存在を認めるでしょうか。
米軍ヘリ墜落事故で大学が封鎖占拠されたことにより、改めてウチナンチューは本土復帰30年以上も経ちながら米軍による占領が続いているのだと痛感させられました。この墜落事故が起きてからも現在まで、復帰52年経っても普天間基地による被害は変わりません。 米軍は横柄、傲慢にも日本警察、消防、市長等を現場から追い出しました。それも、20才前後の若い兵士が他国の領域を踏みにじり、沖縄人を見下した不遜な態度でその強権的な行為を、さも当然のように地元住民に命令していたのです。多くの住民は怒り、抗議し、険悪な雰囲気になりました。ここは日本の主権が守られない米国の領土かと思わせられる光景でした。あれから20年普天間基地の危険性除去は進まず被害、事故は続いています。普天間基地の危険性除去と辺野古への新基地建設問題は全く別次元の問題です。一刻も早い普天間基地の閉鎖撤去を。

米兵による少女暴行事件

1995年あの忌まわしい米兵3人による女子小学生への性暴力事件が起こりました。しかし、日米両政府は犯人を逮捕せず「日米地位協定」により身柄の引き渡しを拒否しました。このような沖縄人の人権と尊厳を無視した日米両政府に対して米軍基地を押し付けられ、長年にわたり差別され人権が無視され続けられてきたウチナンチューの怒りは沖縄全島10万人の大集会になり爆発したのです。
日米両政府は沖縄の怒りを鎮めるために「普天間基地の閉鎖、撤去」を約束したのです。1996年日米合同委員会(SACO合意)代替施設の完成を条件に5年〜7年以内返還。2006年には移設期限を2014年と見直す。2011年日米安全保障協議会(2+2)は2014年よりできるだけ早い時期に変更。2014年仲井真知事と安倍首相が「5年以内の運用停止」を約束したが5年後の2019年9月には実現しなかった。日本政府は12年後の2036年に辺野古新基地完成後に普天間返還と明示しました。しかし、閉鎖、返還日時は不明です。
2023年11月岩国基地から普天間基地に向かったオスプレイが墜落し、乗員8人全員が死亡する事故が起きました。アメリカ軍はこの事故を受けて全てのオスプレイの飛行停止を決定。しかし、2024年3月から部分的に試験飛行を再開。事故原因と安全対策が証明されないまま。
玉城知事をはじめ地元、宜野市、名護市では飛行停止を訴えています。しかし、木原防衛大臣はアメリカの言い分を鵜呑みにし、オスプレイの飛行の安全は確保されていると飛行再開を容認。
普天間基地周辺の住民は日常的に騒音に悩まされ、静かな夜を返せと爆音訴訟を起こしています。更に、米ヘリ、オスプレイの墜落事故に怯えながら生活を与儀なくされているのです。
今年8月13日で沖縄国際大学に大型ヘリが墜落して20年目を迎えました。普天間、嘉手納爆音訴訟団は普天間基地閉鎖返還に向けた県民集会を予定していましたが、6月に発覚した米兵による少女誘拐性暴力事件の抗議県民集会として「閉鎖・返還」「米兵の性暴力抗議」の2本柱を立て、それに「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」が加わり3団体合同の県民集会が開かれました。
「米兵による少女暴行事件糾弾県民大会」を沖縄女性団体協議会が超党派で県民大会を開くために県会、各市議会、市民団体が幅広く大会を準備しているところです。県民大会はおって決定。
「普天間飛行場の閉鎖・返還 許すな!米兵の性暴力」県民集会(以下県民集会)が、8月10日、ユニオンですからドーム宜野湾にて2500人の参加のもと開催されました。主催者はオール沖縄、嘉手納爆音訴訟団及び普天間爆音訴訟団の3団体で構成。
集会進行は仲村未央県議がおこないました。集会場は暑さと熱気の中、参加者は各発言者の話を聞き洩らさないように集中していました。紙面の関係上、集会での発言者を限定して紹介します。

各界から次々と発言がなされた(8月10日 宜野湾市)

■■主催団体の発言

新川秀清嘉手納爆音訴訟団長

「沖縄戦が終わって79年間、アメリカ統治下の27年間も、日本に復帰すれば平和憲法の下に帰り、平和なウチナーになるという思いで闘ってきた。基地を取り巻く状況、爆音の状況は変わったのか。基地から派生する爆音をはじめ、水の汚染などあらゆる問題が起こっている。普天間飛行場の周辺の学校では、子どもたちが思いっきり跳ねて遊ぶ体育の時間に、上空にヘリが飛び、隠れないといけない。沖縄は米軍基地だけではなく、宮古や八重山など離島で自衛隊の整備が進む。住民を九州に避難させる話も出ている。戦前の沖縄と同じ状況だ。未来の子どもたちのために、あらゆる事件、事故を起こさない為に、やるべきことは沖縄から基地をなくすことだ。共に頑張っていく」

新垣清涼普天間爆音訴訟団長

「沖縄の基地問題を巡っては、米兵による事件事故が発生するたびに抗議しても、米軍は答えてくれない。オスプレイが配備されてから、普天間飛行場の周辺ではひどくなった。乗っている人の顔がわかるほど低く飛んでいる。この状況をもっと沖縄から本土の皆さんに発信していかないといけない。日本は民主主義の国だと言っているが果たしてそうだろうか。私達はいじめられて、虐げられて、押さえつけられている。みんなで撥ねつけようじゃないか。こういう状況を許してはいけない。私たちはこれからもずっと声を上げ続け『駄目なものは駄目、違うものは違う』はっきり言い続けよう。そのような政治を沖縄から発信しよう」

稲嶺進オール沖縄共同代表

「相次ぐ米軍関係者の犯罪の発覚に怒りに燃える日々だ。少女暴行事件は昨年12月に起こったのに6カ月以上も公表されず、情報隠しが発覚した。まさに植民地と言わざるを得ない。日米同盟を高らかにうたう一方で宗主国アメリカの機嫌をうかがい、国民を守らない政府。独立国家、民主主義国家とは言えない。恥ずかしい限りだ。こんな無様な姿に国民よ目を覚ませ。現実を直視せよ。そして一緒に考えてほしいと訴えたい。辺野古新基地建設では知事の権限を取り上げて代執行を強行し、大浦湾側の工事に着手したが、そこには軟弱地盤が立ちはだかっている。自然が自らの生存権を主張しているようだ。それでも政府は工事を進める。このような現状が続いているからこそ県民は抗議行動をするしかない。」

再開された土砂運搬に対しゲート前で激しく抗議(8月22日 安和桟橋)

■■登壇発言者

#コドソラ(子どものお空を守る)代表の与那城千恵美さんは、「この国は米軍の言いなり、私たちは穏やかに生活したいという思いを政府は潰す。子どもたちの空の危険は変わっていない」と指摘。そして、今年に入り、米兵による性的暴行事件が相次いで発覚していることは「安心安全であるはずの公園で危険にさらされるのは異常だ。この状況を子どもたちに引き継がないよう、わたし達の世代で終わらせよう」と強く訴えました。
次に2006年、米兵による性暴力被害に遭ったオーストラリア出身のキャサリン・ジェーン・フィッシャーさんは不平等な日米地位協定の改定を訴え続けて来ました。「沖縄は米兵による被害がありすぎて戦争みたいだ。米軍は沖縄を守るためにと言っているが犯罪がずっと起きている」と発言し、米軍の特権的な地位協定を早急に改定するようにあらゆる場で訴えています。
集会には県選出の国会議員や与党県議らも30人以上が参加し、変わらない基地押しつけや基地があるが故に起こる米軍、米兵による事件事故への怒りと抗議の声を上げ「あきらめずに共に闘っていこう」との呼びかけに、会場から大きな拍手がわき上がりました。 新垣邦夫衆院議員は1995年の少女への性暴力事件や96年の普天間返還合意から約30年になることに触れ「長い年月で基地負担は減るどころか増えている。もう我慢ができないと気合を入れ一緒に行動していこう」と呼びかけました。
高良鉄美参院議員は1995年の少女暴行事件と昨年12月の少女誘拐暴行事件に触れ「人間の尊厳をまた守れなかった。非常に悔しい。首相や外相、防衛相は謝罪すべきだ」と強調しました。会場から「そうだ!」と返事が返ってきました。
その後、集会アピールが読み上げられました。
玉城デニー県知事は米軍普天間飛行場の移設先とされる名護市辺野古での基地建設について「私たちはこれからも全国、全世界に向かって、沖縄の現状をしっかりと伝え、解決する為に、我々は決して諦めないと強く主張していこう」と大きく、手ぶり、身振りを交えて力の入った発言。会場は熱い拍手と指笛が響き集会は佳境に入っていきました。そして、玉城知事はオスプレイ配備を撤回し、米軍の綱紀粛正に努めるよう9月の訪米で求める考えを示しました。玉城知事は集会終了後記者団の取材に対して、「政府や米軍に対して県民の人権を蔑ろにすることは絶対許せないことを改めて確認する意味で、非常に重要な集会になった」と意義を強調しました。

集会は暑さの中で集中して続き、発言者も力が入り時間をかなりオーバーしました。最後に、団結がんばろうではなく、@普天間飛行場閉鎖・撤去、A飛ばすな! オスプレイ、B許すな! 米兵の性暴力、C糾弾! 政府の事件隠ぺい、とボードを上げ参加者全員で四唱して終わりました。県民大集会はいつもより親子、孫連が目立ち、若いお母さん達もたくさん参加していました。
私たちはこの暑さを乗り切り、次なる県女性団体協議会が呼びかけている県民の人権を守るための保革を超えた県民、市民団体、県議会、市議会が一丸となった「県民大会」に総結集し、日米両政府を追い詰め、万余のウチナンチューの結集で成功させましょう。しかし、残念ながら不安材料があります。自民党と公明党が超党派の県民大会に素直に参加するかどうかです。
2016年、名護市出身の島袋里奈さん(20才)が元海兵隊員から性暴力を受け、殺された事件が起こり超党派の県民大会が予定されました。しかし、自民、公明は「オール沖縄が政治的に事件を利用している」とし、ボイコットしました。
今回は早くも「米兵による少女誘拐暴行事件に抗議する」県議会決議を採択したので「県民大会」は必要無いと消極的な声が上がっています。
私たちは再発防止、被害者への謝罪と賠償を勝ち取り大会を成功させましょう。
合言葉は 勝つことは、諦めないこと・沖縄の民意、自治、尊厳を守ること  以上  (8月22日 名護市在住 金城佳宏) 
参加者全員でメッセージボード(8月10日 宜野湾市)












5面

8・10沖縄同時アクション大阪
米兵による性暴力 隠蔽を許さない

アメリカ領事館前で米兵暴行に抗議の声あげる(8月10日 大阪)

8月10日沖縄県民大集会に連帯して、大阪市内で「米兵による性暴力 隠蔽を許さない 沖縄同時アクション」がおこなわれ80人が参加した。主催は、沖縄を再び戦場にさせない実行委員会。
淀屋橋の上で端から端までカラフルなバナーを持って大勢が連なりスタンディング&スピーチをして30分間市民に訴えた。その後中之島公園女性像前で集会をおこなった。
司会がアピールを読み上げた。「昨年12月沖縄の米兵による16才未満の少女への性暴力事件が発生・・・私たちは、米軍基地があることにより、性暴力が繰り返されてきたことを決して許さない。そして、知っていたにも関わらず、情報を隠蔽していた日本政府、被害者よりも加害者を守ろうとする日本政府、アメリカに忖度する日本政府に強く抗議する」。 つづいて毎週土曜日に大阪駅前で街宣活動をおこなっている〈辺野古に基地を絶対つくらせない大阪行動〉の3人の女性が発言した。

しつこくやり続ける

Aさんは「権力者たちは知っている。性暴力事件は大事になるんだということを。1995年、2016年、米兵による性暴力に対し、沖縄県民が一丸となり抗議の姿勢を示してきた。今回、少女・家族が勇気を持って告発した。今回のみならず公になってきた被害者たちは、勇気を振り絞って告発してくれている。それがどれ程の痛みを伴うものか。その勇気に答えることが、私たちに問われている。
復帰前も復帰後も日本の『安全保障』を背負わされ続けてきた沖縄、そして押しつける側にいる本土にいる私たちに苦しい問いが続く。この国を変えなくてはならない。私たちは太く連帯し、しつこくやり続け、権力者たちに大いに嫌われよう」

沖縄の状況を変える

Bさんは「私は、大阪行動には時々しか参加しないが、本当にひどい状況が沖縄ではあり、このままではいけない。去年は三上監督の新作映画を4カ所で上映した。沖縄に関心のない方に伝えることのむづかしさを知った。基地はいらない、どこにもいらないと言うと、一般の人には猛反発を受ける。日常的に会う人々にどれだけ伝えていくことができるのか。沖縄の状況を変えるために本土が変わらなければいけない。私自身も変わらなければ。共に連帯し行動を続けていこう」

私たち一人一人が当事者

Cさんは「私がバナーを作るようになったのは、20年前に大阪駅前で立っていたら、40才位の男性が『僕はあなたの前を2秒で通りすぎます。2秒でわかるアピールを考えて下さい』と言われた。大きなショックがあって、そうなんだと、(布で)ゼッケンやバナー、エプロンを作り始めた。
2004年8月13日私は辺野古の座り込みに行った。その帰りに沖縄国際大に米軍ヘリが落ちた。辺野古の浜で金城祐治さんに言われたことを今でも忘れない。『この浜を頼むな』『若者を頼むな』と、それだけ。私を宜野湾市役所まで送ってくれた山口洋子さんは『あなた、自分の暮らしている所で1人でもできる?』とひとつだけ言われた。もうもうと燃え上がる沖縄国際大とヘリの中、那覇空港から帰り、翌日が土曜日。辺野古のことは自分たちのことだから大阪でしなければならないという女性のグループが立ち上がっていた。そこに行こうと思った。
沖縄のことではなく、私たち一人一人が当事者なんです。南西諸島のアップリケの布があるが、それはあちらのことではなくやがて日本列島のことです。沖縄戦でまだ発掘されてない方が何千体もある。辺野古の新基地に遺骨の混じった砂を使われるかもしれない。私たちはどれだけ残酷なことを認めているのか。昨年もまた女性暴行事件があって気付いたのは6カ月後。皆さん一緒に手をたずさえてやりましょう」
集会後、「性暴力を許さない」「性暴力を隠蔽するな」「犯罪生む軍隊いらない」「地位協定は不平等」「地位協定はやり直せ」とコールして大阪駅前まで繁華街をデモ行進し、米領事館前では拳を上げて抗議した。(花本香)

6面

大阪府と大阪市に請願書を提出
在日の生活と権利のため

8月8日、大阪に住むミャンマー人と〈ミャンマーと連帯する会〉の日本人等が、大阪府と大阪市に、憲法16条の請願権に基づいて在日ミャンマー人難民や技能実習生等の生活と権利を保障すべきとする請願をおこなった。

8888民主化運動について

36年前の1988年8月8日、この日はミャンマー民主化運動の原点となる闘いがあった日である。全ビルマ学生連盟がネウィンによる一党独裁体制の打倒を求め、ミャンマー全土で大規模なデモとゼネストをよびかけ、これに呼応した万余の民衆の決起の中でネウィンは辞任に追い込まれた。しかし、国軍は民衆に無差別発砲をおこなって鎮圧しようとした。以来、国軍と民衆との今日まで続く内戦がはじまった。イギリスから帰国していたアウンサンスーチーがシュエダゴン・パゴダ前の集会で演説し、民主化運動の象徴となったのもこのときだ。
大阪府と大阪市への請願は8888民主化運動のように粘り強く在日ミャンマー人難民や技能実習生等の生活と権利の保障を求め、実現していくことを決意しておこなわれたものである。

永住権はく奪を根底においた育成就労制度の創設

6月14日、入管法の改悪と「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律」が国会で可決され、永住権はく奪を根底においた育成就労という名の「現代の奴隷制度」である「監理された移民制度」が創設された。
在日外国人にとって永住権は日本で生活するための生活基盤そのものである。しかし、今回の法改悪によって軽微な在留カードの常時携帯義務違反でも永住権取り消しの根拠となる。「育成就労」とは聞こえがよいがその本質は、日本政府と資本にとって気に入らない在日外国人の永住権を奪って、沈黙させ、あわよくば国外に追放し、「監理された移民制度」を定着させようとするものである。

求められているのは日本人の側の連帯行動

厚労省によると在日外国人労働者は2023年10月末で2百万人を超えており、対前年増加率は12・5%で前年の5・5%から6・9ポイント上昇している。技能実習生はすでに40万人を超えており、対前年比で20・2%増となっており、年々増加の一途をたどっている。
このように今、日本の資本主義は外国人労働者抜きには成り立たない段階に入っており、この方向はさらに加速していく。
日本政府は資本の意向を受けて今後ぼう大に入ってくる外国人労働者に対し低賃金などの劣悪な奴隷的労働条件を強制し、他方では日本社会の差別・排外主義をあおり、在日外国人労働者や難民に対する巨大な監視社会をつくろうとしている。許すわけにはいかない。日本社会の差別・排外主義と根底から闘っていかなければならない。多くの在日外国人労働者との連帯を強めていくことが求められている。

今回の請願内容について

ミャンマー人の難民や技能実習生などの在日外国人労働者は各地方自治体に住み、税金も社会保険料も払っている住民であること、この事実にふまえて、苦しい生活を強制されているミャンマー難民を各自治体に住まわせ、支援する政策を具体的に立案し実施していくこと。ミャンマーの民主化を支援していく政策を立案し実施していくこと。ミャンマー国軍への協力をしないこと。多文化共生にさらに取り組み、難民や技能実習生等の在日外国人労働者との連帯を強めていくこと。すみやかに難民認定されるように入管庁に働きかけること、大阪・関西万博にミャンマー国軍を参加させないこと等を請願した。
今後、大阪府や大阪市との粘り強い交渉が続くが、在日ミャンマー人と日本人の連帯の力をさらに大きくし、要求実現のためにさらに行動していきたい。

ミャンマー現地の抵抗闘争

アウンサンスーチー国家最高顧問の誕生日の6月19日、ミャンマーの最大都市ヤンゴンで「わずか数十秒、されど命懸けのデモ」が若い青年たちによって当局の目をかいくぐってゲリラ的におこなわれたことを6月24日の東京新聞が報道している。東京新聞によるとこのグループは「OCTOPUS(オクトパス)」という。
「国軍の支配下にあるヤンゴンではデモは徹底的に弾圧され、市民は自由に物を言えない状況が続く。特にスーチー氏の誕生日のような記念日は警備が一段と厳しくなるにもかかわらず、オクトパスはこの日、複数の場所でゲリラ的なデモを敢行した。デモの時間は数十秒だが、それでも命がけだ」(6・24東京新聞)
「オクトパスはクーデター直後の2021年2月末に設立された。8本の足を持つタコのように、世界中にネットワークを広げたいとの思いを込めて名付けたという。現在のメンバーは計10人で、いずれも20代。誰かが捕まったときに芋づる式に逮捕されないよう、お互いに素生はほとんど知らない。これまで14人が扇動罪などで逮捕され、ヤンゴンのインセイン刑務所などに収監されている」(同)
「この日のデモは1年かけて計画を練った。実の親も気付かないような変装をし、移動手段なども慎重に検討した」(同)とのことである。
民衆の、とりわけ若い青年たちの抵抗闘争は創意工夫をこらしながら、着実に広がっている。

民主派が北東軍管区司令部を占拠

国軍は8月5日、ミャンマー北東部のシャン州ラショーに拠点を置く北東軍管区司令部が民主派に占拠されたことを事実上認めたと東京新聞が8月6日、報道した。ミャンマー国内に14ある軍管区司令部の占拠は過去に例がなく、国軍が劣勢を強いられている状況が浮き彫りになったと同新聞は報道している。また、ミャンマー民族民主同盟軍(MNDAA)によると北東軍管区司令部のソーティン元司令官や陸軍准将2人を拘束し、国軍兵士や家族ら4千人が降伏したと報道されている。国軍の劣勢はさらに深まっていくだろう。る。

われわれの課題

ミャンマー現地の状況はなかなか伝わってこないが、それに一喜一憂することなく、日本国内での在日ミャンマー人難民や技能実習生などとの連帯をさらに強めていくことがわれわれの課題である。さらに闘っていきたい。(三船二郎)

(映画評)
『流麻溝十五号』
(監督: 周美玲 2022年 台湾)

台湾の南東岸に緑島(日本統治時代は火焼島)という小さな島がある。1951年から、ここに政治犯を再教育する「新生訓導処」がおかれていた。映画のタイトル「流麻溝十五号」は、この施設があった住所だ。ここでは被収容者は名前を剥奪され、番号で呼ばれる。最大時で約2千人の政治犯が収容されており、このうち約百人が女性政治犯。
1949年、中国内戦に敗れた蒋介石は台湾に逃げてきて、ここに国民党政府を再組織した。国民党政権は台湾に戒厳令をしいて、恐怖政治をおこなった。共産党員または台湾独立にかかわっているとみなされれば、「刑法100条」によって容赦なく逮捕され、処刑された。この時代は「白色テロ時代」とよばれている。1987年、民主化闘争によって戒厳令は解除された。この間に、4千〜5千人の人びとが処刑されている。
物語は創作だが、史実をもとにしている。物語は1953年からはじまる。でっちあげ逮捕された女性たちが「新生訓導処」に送られてくる。蒋経国の演説が流れてくる。蒋は「黄帝の末裔」としての自覚を求める。しかし、彼女たちはこんなことを考えていない。みずからの信念で生きていくのだ。
絵を描くことが得意な高校生・余杏惠は、学生組合に参加したことで、ここに連れてこられた。看護師の嚴水霞は外部団体に参加したため、スパイ容疑をかけられた。彼女は小さな子どもを残して、収監されている。モダンダンサーの陳萍は妹を拷問から守るために、共産党スパイを「自首」した。彼女は外省人なのだ。このように、ここに収容されている政治犯の約半分は、外省人であったようだ。
収容されている人たちは国内外の政治動向を知ろうとする。ひそかに持ち込まれた新聞記事の断片が、秘密裏にまわし読みされている。真実を伝える新聞の役割は、こんなに大きいのだ。これが見つかって、嚴さんは首謀者として死刑に処せられる。
死刑になる最後に写真が映される。彼女は悲しむのではなく、しずかに微笑んでいる。じつは、ここで死刑にされた人たちは、みんな微笑んでいる。みずからの信念に生き、誇り高く生をまっとうした。このことに悲しみはないのだ。
収容所内では、さまざまな言語が話されている。北京語、台湾語、さまざまな方言、原住民の言語。これは台湾の複雑な歴史を物語っている。また、政治犯はまわりに会話内容を悟られないために、わざと日本語や英語で会話をしている。
この映画は、この3人の女性政治犯に焦点をあて、自己の信念をつらぬいて闘った姿をしっかり歴史に記録している。周監督は台湾の民主化闘争の記憶を後世に伝えるために、この映画をつくった。映画の英語名が「Untold Herstory」になっているように、女性たちの闘いの歴史を刻印している。台湾では、2019年に同性婚が合法化されており、女性の権利が大幅に闘いとられている。台湾が民主化の道を歩みはじめて37年、女性政治犯をあつかった映画は台湾で大ヒットしている。これこそが民衆の力を差し示している。(鹿田研三)

7面

核と反核が激突した8・6広島
―被爆79年を新たな出発点に―
落合薫

被爆79年。この1年で死亡が確認された広島での被爆者は5079人、死没者は計34万4306人となった。その中で、8月6日の広島は、核推進と核廃絶をめぐる激しい激突の場となった。

核廃絶をかかげ平和の夕べ(8月6日 広島市内)

反核平和は闘いによる

広島市は式典前後の4時間、平和記念公園から市民を締め出し、手荷物検査までして、反戦・反核の声を封じようとした。それだけではない。ガザの虐殺の上に核恫喝を繰り返すイスラエルの代表を、平和記念式典に招待したのである。広島市の松井一実市長は、平和宣言で、「為政者が対話をすれば危機的な状況を打破できる」と、核兵器による拡大抑止論を主張する岸田首相を評価するような発言をおこなった。
「檻の中の式典」に全国の怒りは爆発した。前夜から詰めかけ、「規制」に先駆けて平和公園の集会をつづけた労働者・学生・市民を先頭に抗議が続けられ、警察権力は手を出すことができなかった。闘いは勝利したのである。

8・6ヒロシマ平和の夕べ

その中で開催された「平和の夕べ」は、例年通り河野美代子さんが司会をした。河野さんは冒頭、市民を排除した「平和式典」を弾劾し、来年は被爆80周年にあたるなかで、核兵器使用の恐れが近づいていることに警鐘を乱打した。「平和の夕べ」も今年16回目に当たるとの言に、被爆者が年々いなくなっている現実を突きつけられ、改めて核廃絶の思いを強くした。
冒頭の被爆証言は千葉孝子さん。3歳の時に爆心から2・5qの自宅で家族全員(応召で鹿児島にいた父親を除いて)とともに被爆。彼女は、自らの体験として内部被ばくの恐怖、9年間も妊娠せず、しかも最初の妊娠で流産したこと、被爆者差別の実態を生々しく語った。千葉さんは被爆者としての使命に満ちて、残留放射能や内部被ばくを否定したABCC(原爆傷害調査委員会)やビキニ核実験、「核の平和利用」の名目で原発を推進した正力松太郎らを激しく糾弾した。そして最後に、「私たちは結婚していいですか、子どもを生んでいいですか」という福島の高校生の発言を引いて、核の被害は1世代で終わらず世代を重ねるごとに影響が大きくなることに踏まえて、被爆者が語ることの重要性を訴えた。
2人目の発言は、若者の反核を牽引する佐藤優さん。彼女は「広島と向き合う3つの活動」について語った。その1つは、「8月のウサギ〜被服支廠物語」という紙芝居の制作と鑑賞運動、2つ目は「被爆者と若い世代をつなぐ集い」をオンラインでやること、3つ目が被爆者の歌集を出版することである。これらの活動を通じて、佐藤さんは切明(きりあけ)千枝子さん(94歳、15歳で被爆)と交流し、その最初の歌集の出版を実現した。2人の交流の話を通じて、切明さんの次の言葉が胸にしみた。
「平和はじっと待っていても自分から来てくれない。力を尽くして、引き寄せ、つかみ取り、離してはいけないもの」(読売2024年8月6日)。
最後の発言は、福島の〈311子ども甲状腺がん裁判〉の副弁護団長である杉浦ひとみ弁護士。原告7人全員が甲状腺の片葉摘出、4人は再発し全摘出。全員が転移、再発におびえ、医療保険は利かず、費用負担も大きい。同じような苦しみをもつ300人近い若者を代表している。小児甲状腺がんは1年間に百万人中1、2例のみに発生する。それが原発事故後の福島では293人に発見されている。しかし、国・県・東電は因果関係を否定している。この報告に会場から怒りが広がった。

田上富久前長崎市長

ながらく期待されていた前長崎市長の田上さんが3番目に登壇した。演題は「平和のために市民社会にできること」。4期16年の市長経験に踏まえ、被爆国である日本の政府が核兵器禁止条約に背を向ける一方、「被爆者がいない時代」が近づいている。そのことへの危機感に踏まえ、田上さんは次の3点を提起した。
@被爆者・被爆国の役割
A市民社会にできること、なすべきこと
B次代の担い手を育てる。若い世代が新しい社会をつくる
結論として、田上さんは次のように述べた。
「歴史を学ぶとは、過去を学ぶのではなく、世界中で当事者として、憎しみ、復讐、差別などの悪い流れを自分のところで断ち切る」ことである。
田上さんの後継市長の鈴木史朗現市長は、8・9長崎平和祈念式典を前にイスラエルを招待しないと表明した。そして当日の平和宣言では、「原爆を作る人々よ、今こそためらうことなく、手の中にある一切を放棄するのだ」という詩人・福田須磨子の詩を引用した。日本を除くG7各国とEUはイスラエルに対する処置に抗議し、8・9長崎平和祈念式典をボイコットした。これに対しSNSでは7万件を超える反応があり、そのほとんどが鈴木市長の決断を支持するものであった。ガザ虐殺の元凶であり、アラブ諸国を核で威嚇するイスラエルは参加しなくてよい、否むしろそれに同調する国は永久に参加しなくてよいというものであった。
市民社会の1人ひとりと対話し、反核の運動を底の底から形成しようと努力した田上市長の努力は見事に実を結んでいるのである。
なお「8・6ヒロシマ平和の」夕べにはこの間のコロナ下の結集を上回る2百人余りが参加した。平和教育の一環であろうか、数人が固まって参加する高校生の姿も見られた。

打ち破られた規制
8・6ヒロシマ

広島市は8月6日の式典前後4時間(午前5時〜9時まで)、公園を封鎖し、新たに公園内に入ろうとする人には「プラカード・ビラ・のぼり・横断幕等の持ち込み禁止」「ゼッケン・たすき・はちまき等の着用禁止」などを含む規制をおこない、6カ所の公園入り口で手荷物検査をした。これらの規制措置に従わない場合は公園に入らせず「退去を命令することがある」とする不当な規制を強行してきた。原爆ドームを含む平和記念公園から「NO WAR」「NO NUKES」の叫びを封じようとしたのだ。

平和に逆行する広島市

昨年5月、広島市でG7が開かれ、核抑止力を肯定する「広島ビジョン」が発表された。市が作成する平和教育の教材から漫画家・中沢啓治さんの『はだしのゲン』が削除された。第五福竜丸事件の記述も消えた。
サミット後の昨年6月には、松井一実・広島市長が東京にある在日米大使館に出向き、広島市の平和記念公園と米ハワイ州のパールハーバー(真珠湾)国立記念公園との間の「姉妹公園協定」を結んだ。市議会に諮ることも、市民に説明することもない、突然の協定締結だった。
さらに、市長による「教育勅語」研修までおこなわれた。
広島市は、式典にロシアとベラルーシを招待していないが、ガザを軍事侵攻して住民虐殺を繰り返すイスラエルには招待状を送り、同国代表の式典参列を強行した。一方で、パレスチナの代表は招待していない。

打ち破られた規制

市は昨年までは、式典会場周辺のみで入場規制や手荷物検査を実施していた。原爆ドーム前では集会などが自由に(右翼や権力の妨害はあったが)おこなわれてきた。
今年は、午前5時に公園利用者をいったん外に出し、6時半から手荷物検査を受け手首に黄色いテープを巻かれた者のみ公園内に入れるよう警備を強化した。一部では金属探知機まで使われた。市当局はこの規制に何ら法的根拠はないことを繰り返し明言している。
この結果、原爆投下時刻に合わせ、ドーム前で死者になりきり横たわる「ダイ・イン」は今年は公園外に場所を移した。日本山妙法寺の僧侶はドーム前で例年開く集会の会場を、電車道を挟んだひろしまゲートパーク(旧市民球場)に移した。
〈8・6ヒロシマ大行動〉の参加者たちは前夜から公園内に泊まり込み、市職員の「退去要請」をはねのけて、午前7時からは集会も始めた。結局市当局が黙とう後のデモ出発までにできたのは〈大行動〉に過料5万円の支払いを命じたことだけだった。ドーム前では幟が立てられ横断幕が広げられ、拡声器使用の集会がおこなわれ、規制が意味をなしていない。その上で集会場所を封鎖し出入りを禁止したのには失笑と怒りの声が上がった。その封鎖中も手薄な警備を突き抜けて、幾人もの人々が集会の中に入った。

「あなたたちの声がライフライン」パレスチナ代表

市が招待しなかったパレスチナ自治政府の代表が8月6日、午後7時半、市民集会に登場し、市の対応を批判した。この集会は、毎日ドーム横でスタンディングをおこなっている「ひろしまパレスチナともしび連帯共同体」が主催。ワリード・シアム駐日常駐総代表がオンラインで登場し、「広島市は式典から被害者を排除した」と弾劾した。(堀利雄)

8面

老朽原発うごかすな 9・23高浜全国集会へ
地震も事故もまったなし

高浜現地闘争(23年9月15日)

岸田政権による原発依存社会への暴走が止まらない。1・1能登半島地震をはじめ、日本の各地で地震が頻発し、南海トラフ地震臨時情報が出された。世界的に見ても地震が頻発している地域で、原発が稼働しているのは日本だけである。
〈老朽原発うごかすな! 実行委員会〉は今秋を重大なたたかいのときとして、「9・23老朽原発うごかすな! 高浜全国集会〜地震も事故もまったなし〜」と、「12・8とめよう! 原発依存社会への暴走 関電包囲大集会」を準備し、多くの人々の参加を呼びかけている。
能登半島地震による惨状は、原発は地震に対して、いかに脆いものかということをわれわれに教えている。能登半島地震では、震源地・珠洲市に計画されていた珠洲原発の建設を住民の力で阻止したことで、原発過酷事故を未然に防いだ。
また、志賀原発や柏崎刈羽原発が、原発反対の運動の力で、止まったままであったことが、過酷事故を防いだといえる。
9・23高浜集会では、珠洲原発建設反対運動の中心メンバーであった北野進さんからの報告、そして原発は地震に耐えられないとして原発を止めた元裁判官である樋口英明さんから報告を受け、次の大地震が起こる前に原発を廃炉に叩き込むことが、死活的課題であることを強く訴える。
また、原子力規制委員会が「日本原電の敦賀2号機は規制基準に不適合」の結論を出したことをうけ、反原発の側からこのことの意味と今後について、報告がある。
福井県若狭(嶺南地域)でかつて敦賀は、原発銀座の中心をなしていた。新型転換炉ふげん、高速増殖炉もんじゅ、敦賀原発1、2号機が存在し、敦賀3、4号機も計画された。(2011年3・11以後計画は中断されているが、建設用地整備は終えている)。
しかし、ふげん、もんじゅは廃炉、敦賀1号機も廃炉であり、残された唯一の原発が敦賀2号機なのである。これは、原発事業が完全にデッドロックにあたり、何の展望もないことを示している。
原発銀座といわれる若狭から、原発廃炉にむかっての新たな道筋を作り出していこう。9・23はそういうたたかいとして、おこなわれる。総力をあげて、高浜現地に集まろう。

使用済み核燃料がデッドロック

使用済み核燃料の保管場所はどこにもない。青森県は、むつ市にある中間貯蔵施設の運用を認めたが、日本原燃は8月23日、使用済み核燃料の再処理工場について、「今年度上期のできるだけ早期」としてきた完成時期を延期すると県や村に通告した。2026年度中の完成をめざすとしている。このことは、本年中に再処理工場完成を前提に、26年から使用済み核燃料を六ヶ所に搬出するという関電などのプランが完全に破綻していることを意味する。
使用済み核燃料に関する関電のロードマップでは、「六ヶ所再処理工場が24年完成」ということが前提になっており、この前提自体が崩壊したのである。特に関電の燃料プールはほぼ満杯になっており、原発を動かすことができなくなる日が刻一刻迫っている。原発敷地での乾式貯蔵の策動は、原発を稼働し続けるために乾式貯蔵に移し、プールにあきを作り出すためである。そこへ、新たな使用済み核燃料を入れようとするものである。このことは、高温・高レベルの使用済み核燃料が、さらに増え、プールに移され、きわめて危険な状況が増大する。プールに新たな使用済み核燃料を追加させてはならない、すなわち原発を止めるしかない。使用済み核燃料を増やす原発再稼働をストップさせよう。
特に関電にとって、使用済み核燃料問題の解決は、死活的である。ロードマップが暗礁にのりあげた今、関電にたいして、これ以上使用済み核燃料を増やすな、これ以上原発を推進するなときっぱり原発からの撤退を迫っていこう。
9・23高浜全国集会、12・8関電包囲大集会に集まろう。関電と政府、電力会社、原発推進勢力に対して、強く迫っていこう。

岸田亜流政権許すな
今秋総選挙闘争を闘おう

8月13日に岸田首相が「総裁選不出馬」を表明した。15%台の支持率では総裁選に勝っても総選挙敗北必至のなかでの決断だ。岸田は2021年10月末の総選挙に勝利し、その後は選挙のない「黄金の3年間」と言われたが、23年4月広島サミット以降は、7月官邸私物化、秋以降の「裏金問題」では断続的な支持率下落が回復せず、迷走をくりかえし無様な退陣表明となった。
岸田政権は安倍の敵基地先制攻撃論を受け継ぎ、軍備拡張・原発全面回帰・生活破壊政治を強行した。これへの人民の持続的決起がついに退陣に追い込んだのだ。あわせて日本帝国主義は8月の株価大暴落、30年にわたる経済不況、賃金目減り、GDPの断続的下落で、もはや「先進国」と言えない状況だ。これを軍備拡張・軍事経済で突破せんとしたが、道半ばで倒壊したわけだ。
このため支配階級は、裏金問題幕引き=表紙を変え、「刷新感」で解散・総選挙に必死であるが、もはやそれに騙されるほど人民は愚かではない。総裁選候補には政治腐敗全面刷新の候補は一人もおらず、「刷新感」演出で最初に手を挙げた若手は右派で、女性極右や原発転向派などのゾンビが右傾化の旗振り役になろうとしている。
我々は安倍政治継承の岸田政治全面打破(2012年体制打倒)として、金権政治一掃、安保3文書・大軍拡・大増税反対、沖縄敵視・米軍基地強化許すな、原発全面回帰(GX)粉砕、生活破壊許すな! などをかかげ今秋闘争を闘い、解散・総選挙となればそれらをともに闘う候補の当選目指して闘う。すでに各地で選挙戦の火ぶたが切られている。東京、愛知、大阪などで反戦・反貧困を闘う候補を押し上げ、自・公政権を打倒しよう。
あわせて大阪維新の没落が、万博・カジノ・兵庫県知事問題で急進転しており、8月25日には大阪府箕面市長選で現職維新市長が落選した。
今春以降、大阪府下の首長選などで維新の敗北が続いている。いよいよ維新の落日は近い。反戦・反基地、原発再稼働阻止、生活防衛の戦闘的大衆闘争の高揚と、総選挙での自民・維新の打倒の闘いは一体だ。今秋反戦闘争と総選挙闘争に総決起しよう。

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