三 カクマルの一・一四弁護団襲撃を弾劾する
 
 七三年九・二一戦闘を転機とする二重対峙・対カクマル戦の戦略的防御から戦略的対峙への段階的移行は、またたくうちに反革命党派カクマルを戦争的、政治的、イデオロギー的な窮地に追いつめていった。打開の方途を失った黒田・カクマルがおかした最大の反人民的暴挙の一つが、七四年一月一四日の破防法弁護団襲撃という前代未聞の犯罪行為である。弁護団会議に出席していた本多書記長を狙って襲撃をしかけたのみならず、同席した井上正治弁護団長をはじめ参加者全員にみさかいのない蛮行をふるい、重軽傷をおわせたのである。この事件のうちにカクマルという党派の反人民性、ファシスト性、帝国主義者の先兵としての性格のいっさいが凝縮されていた。本稿は、同年二月一六日におこなわれた「一・一四弁護団襲撃弾劾、破防法裁判闘争勝利集会」での本多書記長の発言である。
 
 
 集会に参加された労働者、学生、市民のみなさんにたいし、四・二八破防法裁判の被告団のひとりとして、心から連帯のあいさつを送ります。
 反革命カクマルによる今回の弁護団会議への武装襲撃は、断じて許すことができない反人民的な暴挙であり、あらゆる手段をつくして弾劾しつくさねばならない犯罪行為であります。
 第一には、かれらの今回の行為が、ひとかけらの道理ももっていないことであります。
 もともと七一年暮の十二・四反革命を皮切りにしてはじまった反革命カクマル分子のK=K連合とそのもとでの白色武装襲撃の総路線は、辻、正田、武藤、川口の四同志にたいする虐殺をはじめとするそのたび重なる罪状からも明らかなように、帝国主義権力やその諸党派にたいしてむけられたものではなく、つねに国家権力とたたかう革命的党派にたいする暴力行使の権利なるものを積極的に主張するものであり、それじしんきわめて反人民的で反革命的なものであります。ところが、いまやかれらはその総路線のみじめな破産をおしかくすために、反人民的で不正義の暴力を直接に革命党とそのメンバーにむけるだけではなく、人間の自由と解放のためにたたかうすべての人民にまで絶望的におしひろげはじめ、いっそう反階級的で、いっそう卑劣な道をころげおちはじめたのであります。われわれは、それによって生まれる事態がどんなに深刻なものであろうとも、断じて反革命分子の脅しに屈することなく、人間の真の自由と解放のためにたたかいつづけなくてはならないのであります。
 第二には、かれらの今回の行為が、破防法弾圧粉砕、破防法裁判闘争勝利を願い、そのために思想的立場や政治的党派をこえた共同の戦線をつくりだそうとする正義の努力そのものに敵対し、権力と一体となって、破防法弾圧のゆきづまり、破防法裁判の緒戦の敗北を暴力的に突破しようとするものだということであります。
 もともと、権力のK=K連合の政策、そのもとでの反革命カクマルの白色襲撃は、権力による破防法弾圧のゆきづまりを民間反革命の武装的動員という内乱的手段を使ってつき破ろうとしたものであります。ところが、いまやかれらは、破防法攻撃の核心をなす革命党への内乱鎮圧型弾圧の激化とならんで、破防法裁判闘争そのものへの反人民的な敵対の道を歩みはじめたのであります。われわれは、このたたかいがどんなに困難なものであろうとも、断じて確信をゆるめることなく、あらゆる創意を生かして、破防法弾圧粉砕、破防法裁判闘争勝利の共同のたたかいをおしすすめなくてはならないのであります。
 第三に、かれらの今回の行為は、労働者人民が人間の真の自由と解放をかちとっていくためには、権力にたいして非妥協の内乱的対峙の陣形をつくりあげていくとともに、権力と呼応して人民の内部で帝国主義の政治をすすめようとする反革命カクマルにたいしても、断固として非和解的な対峙の陣形をつくりあげ、それを発展させていかなくてはならないということであります。
 もとより、反革命カクマルにたいする労働者人民の階級的たたかいは、あらゆる方面からあらゆる方法をもって発展していくのは当然のことであります。しかし、権力がK=K連合の政策をやめ、反革命カクマルが白色襲撃の総路線をすてないかぎり、こうした内乱的対峙の中核に断固として武装した革命勢力の発展がすすめられなくてはならないのであります。武装した力をもってみずからの武装を守り、武装した力をもってみずからの組織を守る前衛的たたかいの真の発展なしには、人間の自由と解放をめざす共同のたたかいの真の発展もまたありえないのであります。
 われわれは、こみあげる激しい怒りととぎすまされた冷徹な決意をもって、つぎのことを断固として宣言する。
 第一に、われわれは、革命的前衛党の責任において、権力のK=K連合の政策とそのもとでの反革命カクマルの白色襲撃を徹底的に粉砕し、その完全な勝利の日まで断固として非和解的なたたかいをおしすすめるであろう。権力の弾圧をはねかえし、おいつめられ、悲鳴をあげ、逃げまわる反革命白色襲撃者どもをひとり残らず粉砕しつくし、確実に歴史的勝利の基礎をうち固めるであろう。
 第二には、われわれは、二重対峙・対カクマル戦の激烈な発展を戦略的基軸として、七〇年代革命の勝利、内乱・内戦――蜂起の総路線の勝利にむかって、七〇年代中期の大高揚、帝国主義国における武装闘争の真の創造的発展のために、プロレタリア英雄主義を発揮してたたかいぬくであろう。内外する情勢の発展は、われわれの飛躍の条件を日に日に成熟させ、われわれの主体的努力の発展を日に日に強めているのであります。
 第三には、われわれは、思想的立場、政治的党派のちがいをこえて、すべての人びとと誠実な共闘をかちとり、破防法弾圧粉砕、破防法裁判闘争勝利のたたかいの真の前進のために、いっそう真剣な努力をはらうであろう。いっさいの困難をねばり強くつき破り、闘争勝利の真の展望と情勢をたたかいとるために、あらゆる英知を結集してたたかいぬくであろう。
 集会に参加された労働者、学生、市民のみなさん!
 二重対峙・対カクマル戦においても、またそれを戦略的基軸とする階級闘争の七〇年代的発展においても、そしてまた、破防法裁判闘争においても、勝利の前進は幾多の反動的逆流を生みだすでありましよう。しかし、このような密集した反革命の登場は、私たちの前進のための試練にほかなりません。権力の大弾圧の政治、反革命カクマルの白色襲撃に屈せず、勇気をもって前進しよう。勝利は、かならずやわれわれとともにあります。
       (『破防法研究』第二一号一九七四年五月に掲載)